経団連くりっぷ No.150 (2001年6月28日)

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SIITの学生24名が日本企業で短期研修に参加


6月1日(金)、タイのSIIT(タマサート大学シリントン・インターナショナル・インスティチュート・オブ・テクノロジー)学生24名の研修報告会と歓送パーティーが、経団連会館で開催された。

SIITは、タイにおける技術者不足問題解消のため、会員企業からの寄付金8億円をもとに、経団連とタイ工業連盟が協力して1992年に設立した4年制の工科大学である。理事には今年初めまでタクシン現首相も名を連ねており、4月に今井会長が訪タイした折にも、タクシン首相から経団連のSIITへの協力に感謝するとの発言があった。

SIITの学生は、カリキュラムの中で、企業で1ヵ月弱の実地研修を行うよう定められており、成績が特に優秀な学生25名程度については、経団連が日本での研修先企業を斡旋している。今年は6学科から新4年生24名が来日し、日タイ貿易経済委員会の会員企業を中心とする19社で、5月14日(月)〜6月1日(金)までの約3週間、研修を受けた。1995年に同プログラムを始めて以来、これまでに累計で149名の学生が日本企業で研修を受けたことになる。

研修報告会では、24名の学生一人ひとりが研修の成果について報告を行ったが、研修内容に関する専門的な話に加えて、「タイの工場には人間が多いが、日本の工場にはロボットが多かった」、「日本の学生のほとんどが携帯電話を持っていてびっくりした」など、職場体験や日本での生活実感などについてもさまざまな話をきくことができた。その後の歓送パーティーには、安居日タイ貿易経済委員長や在京タイ大使館のパンヤラック参事官も出席された。

SIITの卒業生はすでに800名を数えている。うち、およそ半数が企業に就職、約4割がタイ内外の大学院に進学している。経団連では、タイに対する人材育成への協力の一環として、今後も研修先の斡旋を中心にSIITへの協力を行う予定であり、会員各社の引き続きのご協力をお願いしたい。


研修終了後の歓送パーティーにて
研修生(24名)と安居 日タイ貿易経済委員長(前2列目右から6人目)ほか


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