経団連くりっぷ No.153 (2001年8月9日)

平面的過密と立体的過疎の都市

−都市再生の実現に向けて


下図は、東京都(新橋地区)の地図に、マンハッタン(ミッドタウン)の地図を重ねたものである。マンハッタンの平均街区単位は0.75〜1.5haに対し、新橋地区は0.1haと小さく、街路も狭小である。このため、高層建築物が建てにくい状況にある。事実、平均使用容積率はマンハッタンが500〜1,400%に対し、東京都心4区は200〜400%と、東京都心部は平面的には過密で立体的には過疎の状況にある。

都市は経済、社会、文化発展の活力の源であり、都市の活性化はわが国経済の再生にもつながる。都心部では、街路・街区の再編を積極的に進め、高度利用を図ることで、国際都市にふさわしい都市構造の形成、都市空間の創出を図ることが求められる。20〜30年先の将来の都市像を示したグランドデザインを策定し、その実現に向けた施策の構築、実施が必要となろう。



(図:森ビル作成)


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