経団連くりっぷ No.155 (2001年9月27日)

今井会長の発言から


9月4日(火)
法制・税制の着実な整備や優れた科学技術など、ロシアの投資環境が整いつつあります
−キリエンコ沿ヴォルガ連邦管区大統領全権代表の表敬訪問

「6月に私が団長となった対ロシア政府派遣経済使節団が、ニージュニー・ノブゴロドを訪問した際には、懇談の機会を設けていただき、感謝しています。
キリエンコさんのリーダーシップによって、沿ヴォルガ連邦管区では、連邦法と地方法との矛盾が解消されつつあり、ビジネス環境の整備が進んでいるという印象を受けました。プーチン大統領との懇談でも、貿易・投資関連の法制度や税制などの整備が着実に進んでいることを実感しました。ロシアは予測可能な国に変わりつつあります。
また、ミッションでは、ロシアに有望な科学技術が多く存在することがわかりました。とりわけ、ノボシビルスクには、非常に優れた科学技術がありました。現在、日本ロシア経済委員会を中心に、ミッションのフォローアップを行っています。この委員会には、科学技術部会も設置されており、両国間の科学技術交流にも努めていくつもりです。キリエンコさんにも、是非ご協力いただきたいと思います。」

9月6日(木)
日本の顔である東京の魅力を高め、国際観光交流の推進をはかりましょう
−大交流時代における観光を考えるシンポジウム挨拶

「国際観光交流は、国際的な相互理解の増進に貢献します。21世紀は、国際化、情報化の飛躍的な進展によって、世界的な「大交流時代」を迎え、ヒト、モノ、サービスの流れがますます活発化します。
来年には、日本と韓国でサッカーのワールドカップ大会を開催します。これを外国人観光客の誘致、国際的な相互理解の促進のためのチャンスと捉え、国際観光交流を推進していくことが重要です。
しかし、わが国の現状をみると、観光は他の生産・サービス産業に比べて軽視されているきらいがあります。そこで、経団連では、観光を振興するための環境整備をするため、昨年10月に『21世紀のわが国観光のあり方に関する提言』を公表しました。
日本が観光後進国と言われるのは、日本の顔である東京の魅力が足りないことが大きな要因ではないかと思います。成田空港の使い勝手の悪さに象徴されるように、東京の生活・ビジネス環境は、諸外国の都市に比べて極めて貧弱です。国際的な都市間競争を視野にいれ、東京の社会インフラを重点的に整備し、都市の魅力を高めていく必要があると考えています。」


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