ムシャラフ パキスタン大統領歓迎昼食会/3月13日
経団連はわが国の賓客として来日したムシャラフ パキスタン大統領を迎え、日本商工会議所、日本経営者団体連盟、経済同友会、日本貿易会ならびに日本パキスタン経済委員会とともに歓迎昼食会を開催した。
パキスタン国民は、経済の発展において日本が果たしてきた役割、とりわけ繊維や自動車などの分野における日本の多大な貢献に対して深く感謝している。パキスタンでは、「日本」という言葉は、「高品質」「効率的」と同義語として使われている。本年は、両国の国交樹立50周年を迎える記念すべき年である。今回の訪日を機に両国の絆を一層強めたい。
パキスタンの国家ビジョンとして現政権が目指しているのは、経済の活性化に加えて、安定的、進歩的で、穏健なイスラム国家となることである。その中でも、経済の活性化は、パキスタンのビジョン達成の中核であると考えており、特に、農業、IT、中小企業育成、エネルギーなどの分野の振興に力を入れている。マクロ経済を見ると、1998〜99年に10%だったインフレ率が、2000年度は4%に抑制され、かつては5億ドルにすぎなかった外貨準備金も50億ドルに達するなど、状況は好転している。またガバナンス面では、法整備と秩序の確立に尽力している。外国企業が安心してパキスタンに投資を行うためには、国内治安の回復が必要であると認識している。
パキスタンはあらゆる分野を外資に開放し、民間主導の経済政策を取っている。電力、IT、農業、建設、観光などの分野はとりわけ今後発展のポテンシャルが高く、これらの分野への日本企業の参加を期待している。また、パキスタンの民間企業の中には、漁業や水産加工などで日本との合弁事業を熱望している企業も多い。パキスタンは、
また、パキスタンは地理的に中央アジアの玄関口に位置している。現在、世界各国において中央アジアでのビジネスへの関心が高まっている。パキスタンは、世界市場や地域市場への輸出基地になりうると同時に、大きな国内市場もある。今後、パキスタンの地理的重要性に鑑み、日本企業がパキスタンをこの地域における経済活動のハブとすることを期待している。