経営タイムス No.2648 (2002年10月3日)

奥田会長記者会見、内閣改造などで見解表明


日本経団連の奥田碩会長は9月30日、東京・大手町の経団連会館で記者会見し、次の所見を述べた。

■ 内閣改造

まず、記者会見当日に発表された内閣改造について、これまで仕上げられなかった不良債権処理を加速化させるという小泉総理の意思表示ではないかとの印象を語った。竹中経済財政大臣の金融担当大臣兼務については、体力も能力もあり問題ないと期待を寄せた。

■ 不良債権処理

不良債権処理については、公的資金を使って加速化させる方法として、資本再注入という直接的な方法と、RCCの機能を活用する間接的な方法があるが、どちらがよいとは言えないと述べた。
また、不良債権処理を加速させると、その過程で倒産や雇用問題が発生することは避けられないとし、政府にセーフティ・ネットの拡充を求めた。
なお、金融庁の特別検査によって、銀行経営についての確度の高い数字が把握されており、さらなる特別検査は必要ないとし、2年、3年という期限を早める必要もないと語った。

■ 景気認識

景気認識については、米国経済が自動車を除いて落ち込み、景気回復が遅れるのに連動して、わが国の景気回復も遅れるのではないか、との見通しを示した。


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