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経営タイムス No.2664 (2003年2月20日)

主要労組、相次ぎ要求提出−春季労使交渉


今年の春季労使交渉は、主要労組の要求申し入れが相次ぎ、本格的にスタートした。12日にトヨタ自動車、日産自動車など自動車総連傘下の主要労組が要求を申し入れたのに続いて、13日には日立製作所、東芝はじめ電機連合傘下の労組と、三菱重工などの造船重機労連傘下の労組が会社側に要求を提出。2月末までには各労組の要求が出揃う見込み。
回答については、連合が「3月12〜14日」を、先行組合を中心とした回答引き出しゾーンとしたことから、最大のヤマ場は3月12日から14日にかけてとみられる。金属労協(IMF―JC)は3月12日を集中回答日に設定している。

主要労組の2003年要求

■ 自動車

自動車総連は産別要求基準として平均で「賃金カーブ維持分+α」を掲げており、トヨタ自動車は6500円、日産自動車は7000円(ベア分1000円を含む)、三菱自動車は5600円を要求している。ベア要求を行ったのは日産自動車のみ。
年間の賞与・一時金については、トヨタ自動車5.0カ月+55万円、日産自動車5.8カ月、本田技研6.5カ月で、3社いずれも昨年の要求を上回っている。また、トヨタ自動車は、組合員1人平均6万円(年間)を別途要求している。

■ 電機

電機連合傘下では、35歳技能職基幹労働者・4人世帯(日立製作所、三菱電機、シャープ、松下電工など)と、30歳技術職基幹労働者・3人世帯(東芝、NEC、富士通、沖電気、松下電器、三洋など)の銘柄で、それぞれ「現行個別賃金水準の確保」を要求。
年間賞与・一時金については、業績連動方式を採用していない各社が要求を提出。日立製作所142万9500円(5.0カ月)、三菱電機137万3000円(5.0カ月)、シャープ162万6984円(5.24カ月)となっている。

■ 造船

造船重機労連がベアの統一要求基準の設定を見送ったことを受け、大手6社労組は賃上げ要求をしていない。
年間賞与・一時金については、三菱重工が60万円+3.5カ月、石川島播磨、三井造船、川崎重工、住友重機械はいずれも50万円+3.5カ月を要求。日立造船は、昨年10月のNKKとの事業統合に伴い船舶部門を別会社にしたことから、造船重機労連傘下としての枠組みから離脱している。



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