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経営タイムス No.2721 (2004年5月13日)

インドネシア商工会議所・ヒダヤット会頭と懇談

−日本経団連、経済関係緊密化で認識一致


日本経団連は4月26日、東京・大手町の経団連会館でインドネシア商工会議所(KADIN)のヒダヤット会頭との懇談会を開催した。懇談会には、日本経団連から奥田碩会長、岡村正・日本・インドネシア経済委員長、中村芳夫専務理事らが、インドネシアからはヒダヤット会頭のほか、イルサン駐日大使、ソフィアン・インドネシア経営者協会会長、クスモ・インドネシア・日本経済委員長らが出席。インドネシアの現状について説明を聞くとともに、日本とインドネシア間の経済連携協定(EPA)などについて意見を交換。両国の経済関係のさらなる緊密化が必要との認識で一致した。

懇談の冒頭、岡村委員長は、昨年7月にKADINとの間で開催した「第17回日本・インドネシア合同経済委員会」について触れ、両国経済界から150人以上の出席者を得て有意義な議論を行うことができたと総括した。
さらに岡村委員長は、日本とインドネシア間のEPAの推進に向けて、昨年9月から両国政府間で予備協議が行われていることを紹介した上で、「EPAの締結は、両国の経済関係のさらなる緊密化に向け、大きな推進力となり得る」と述べ、KADINに引き続き協力を求めた。

これに対してヒダヤット会頭は、日本との経済関係が最も重要な2国間関係であり、特に日本経団連との協力関係を重視していると述べるとともに、次回の日本・インドネシア合同経済委員会をできるだけ早期に開催したいとの意向を明らかにした。
また、今年はインドネシアが選挙の年であることから政治的な話題が多いとした上で、選挙後に強いリーダーシップをもつ政権が誕生するよう期待していると語った。
日本とインドネシア間のEPA推進については、KADINと日本経団連が協力することで、成功に導くことができるだろうとの見方を示した。

また、奥田会長からインドネシア経済について聞かれたヒダヤット会頭は、マクロ面では大変好調である一方、ミクロ面、実体経済では問題があると指摘。その解決のため、日本からの投資が重要な役割を果たすとの考えを述べた。

日本とインドネシア両国の関係については奥田会長も、経済面や政治面ともに非常に重要であると述べた一方、インドネシアの治安や組合問題を懸案事項として挙げた。

これに対してヒダヤット会頭は、「外国からの投資を呼び込むには、政治の安定と治安の確保が重要である」との認識を示し、KADINが日本を含めた外国の商工会議所とともに、税制改革や労働問題の改善などに取り組んでいることを紹介。その上で、インドネシアへのさらなる投資を、日本の経済界に対して要望した。


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