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経営タイムス No.2726 (2004年6月17日)

日本経団連、カイ・ベトナム首相と懇談

−日越経済協力推進で意見を交換


日本経団連は4日、東京・大手町の経団連会館でベトナム社会主義共和国のファン・ヴァン・カイ首相との懇談会を開催した。懇談会には日本経団連から奥田碩会長、宮原賢次副会長、岡素之日本ベトナム経済委員長らが、ベトナムからはカイ首相のほか、ヴォー・ホン・フック計画投資大臣らが出席。日本とベトナムの経済協力推進について意見を交わした。

冒頭のあいさつで奥田会長は、ベトナムは日本企業が、東南アジア諸国の中で最近最も関心を持っている投資先の1つであるとして、「日本経団連としても今後のベトナムへの投資誘致に積極的に協力していきたい」と述べた。
さらに、ベトナムの競争力強化と、ベトナムへの外国投資促進を目的とする日越共同イニシアチブの最終報告書が昨年12月にとりまとめられるなど、ベトナムの投資環境整備が進んでいることを評価した上で、その一層の整備を求めた。
また、両国間の課題としては、日越共同イニシアチブの最終報告書において、四輪者・二輪車政策の分野で合意に至らなかった部分があることを指摘し、問題解決に向けた一層の取り組みを要請した。

これに対してカイ首相は、「ベトナムにとって日本は長期的・戦略的に最も重要なパートナーである」と述べ、日本の円借款を含むODAや直接投資が、ベトナムの高い経済成長やインフラ整備などに寄与していることに謝意を表した。
その上でカイ首相は、(1)ベトナムへのさらなる進出を日本企業に奨励すること (2)ベトナム進出企業により大きな便宜を提供することを日本政府に働きかけること (3)ベトナムのWTO加盟に向けた努力を支援すること――などを日本経団連に要請した。
また、四輪者・二輪車問題については、「投資環境に悪い影響を与える事項については、断固として改善していく決意である」と述べ、問題解決に向けた意欲を示した。

また、宮原副会長は、ベトナムの投資環境改善に努力してきたカイ首相へ謝意を述べるとともに、「日越共同イニシアチブでの合意通り、進出企業が享受している良好な投資環境がそのまま維持されるよう、尽力いただきたい」と要請。岡日本ベトナム経済委員長は日越関係のさらなる発展に向けて努めたいとの抱負を語った。


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