日本経団連タイムス No.2730 (2004年7月15日)

日本経団連社内広報センター、第5回社内広報フォーラムKANSAI開く

−「軽く見ないで! 社内広報――自らに問う“責任と誇り”」


分科会で学習や研究/関東や九州からも参加

日本経団連の社内広報センターは9日、大阪市において「第5回社内広報フォーラムKANSAI2004」を、関西圏の各経営者協会と共催で開催した。今回のテーマは、「軽く見ないで! 社内広報――自らに問う“責任と誇り”」。関西圏だけでなく、関東や東海、四国、九州地区からも集まった参加者約120名が分科会に分かれ、社内報ベテラン編集担当者などのコーディネートのもと、社内報のこれからのあり方などについて学習や研究を行った。

社内報編集の基礎や今日的な課題を考えるために設定された分科会は、「社内報の基礎を学ぶ」「グループ報を考える」「行動を促す特集企画をつくろう」「プロ編集者と共に学ぶ読者に伝わるリニューアル」など。さらに今回は「企業の社会的責任(CSR)と社内広報」や「マネジャーのための戦略的社内広報を考える」という、新しい分科会も立ち上げた。「マネジャーのための戦略的社内広報を考える」分科会は、企業理念や経営課題を的確に伝えるという社内広報の使命の重要度が高まる中で、マネジャーの役割と責任は何か、担当者をどのようにリードするのかを、いま一度考えようというねらいから設けたもの。こうしたことから、例年は新任編集担当者の参加が多い同フォーラムに、今回は編集長やマネジャークラスの参加者が目立った。
また、ビジネス誌の編集長の話を聴く分科会や、大学教授を交えて企業内コミュニケーションを研究する分科会の参加者からは「大いに刺激となった」との感想が寄せられた。

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「社内広報フォーラムKANSAI」が今回、「軽く見ないで! 社内広報――自らに問う“責任と誇り”」とのテーマを設定した背景には、依然として厳しい日本の経済情勢がある。企業は自社の競争力強化だけでなく、社会的責任を果たすことを求められ、社内意識や風土改革にも取り組んでいる。そのような中で社内広報には、企業理念や経営課題を社内に徹底的に伝え、それによって社員の理解と共感を生み出すことが、今まで以上に求められている。
また、会社全体を俯瞰する立場からは、社内広報が、社員のやる気と元気を引き出し、行動を促して目標達成に導く重要な役割を担っていることを、いま一度確認しなくてはならない。企業戦略を支えるスタッフである社内広報担当者には、「責任と誇り」を問い直すことや、編集者としてのパワーアップが必要となっている。

【出版・教育研修本部社内広報センター】
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