日本経団連タイムス No.2738 (2004年9月16日)

日本経団連カナダ委員会、カナダ経営者協議会、第1回日本カナダ経済会議開催

−日加経済連携強化へ/タスクフォース中間報告、ポイントを説明


日本経団連のカナダ委員会(吉野浩行委員長)とカナダ経営者評議会(CCCE)は2日、東京・大手町の経団連会館で、「第1回日本カナダ経済会議」を開催した。日本経団連からは吉野委員長ら5名、CCCEからはダレッサンドロ・カナダ日本委員長ら4名が出席した。

今回の会議では、同会議の開催に先立ってカナダ委員会の下に設置した「日加経済連携強化タスクフォース」の財前宏座長が、同タスクフォースでとりまとめた「日加経済連携強化に向けて」と題する中間報告のポイントを報告した。

同タスクフォースは、日加間のビジネス上の障壁や日加経済連携を強化するために求められる枠組みを検討するとともに、会員企業へのアンケートや両国経済に関わりの深い関係者などへのヒアリングを実施、その結果を同中間報告としてとりまとめた。同中間報告のポイントは、(1)日加経済関係は相互補完的貿易関係の基盤の上に双方向の投資交流があり、日本側はカナダをNAFTA(北米自由貿易協定)市場全域に対する製品の製造拠点と位置づけている (2)日加間のビジネス上の障壁の改善、特に今年10月から政府間交渉が開始される日加社会保障協定の早期締結と日加租税条約の早期改正を求める (3)日加経済連携強化に必要な枠組みとして、2003年に日豪間で結ばれた「貿易経済枠組み」を参考に、日加政府間でも何らかの「枠組み」合意を結ぶべきである (4)アンケート回答企業・団体の7割が「利益がある」とした日加間の自由貿易協定(FTA)または経済連携協定(EPA)についても将来的には検討すべきである (5)日加経済連携を強化するため、双方向の投資促進や観光交流促進に向けた協力、中国におけるビジネス環境改善に向けた日加協力等にも取り組むべきである――など。

財前座長の報告を受けて、カナダ日本委員会のダレッサンドロ委員長は、二国間の「枠組み」合意が両国の経済連携を強化し、将来、日加間で包括的なFTAやEPAを検討する際のベースとなることに賛同。その上で、帰国後にカナダのマーティン首相宛に「枠組み」合意の推進を求める書簡を送る考えを示すなど、両国経済界が一丸となって政府へ働きかけていくことが確認された。
また、日本カナダ経済会議の次回会合を、カナダで来年開催し、日加経済連携の一層の強化を引き続き検討することとなった。

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日本とカナダの経済関係は良好かつ堅調に推移しているものの、両国にとっての米国や中国市場のウエートが増す中で、その重要性が見過ごされがちとなっている。一方、経済のグローバル化やIT化、二国間・地域間のEPAやFTAをはじめとした各国の通商政策の重層化などといった国際的なビジネス環境の変化を受け、日加間の経済連携を一層強化し、より成熟した経済関係をめざす必要が生じている。
そこで、カナダ委員会では、カナダ側のカウンターパートであるCCCEとの間に新たな対話の場として「日本カナダ経済会議」を開催し、日加経済連携強化を図っていくこととし、今回、第1回会合を開催した。

【国際経済本部北米担当】
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