日本経団連タイムス No.2751 (2005年1月13日)

奥田会長記者会見、社会保障制度の一体的改革などで見解を示す


日本経団連の奥田碩会長は11日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

まず、「国の基本問題検討委員会」(三木繁光委員長)でとりまとめを行っている報告書の内容を問われた奥田会長は、今月18日の理事会承認後に発表する予定であるとした上で、戦力不保持を謳っている憲法第9条第2項や、憲法改正手続きを定めている第96条については、かなり踏み込んだ提言になるだろうと語った。

先月26日に発生した、スマトラ沖大地震・インド洋大津波被害への対応については、初動段階における日本政府の対応は少し遅かったものの、その後の対応は、自衛隊の動きも含めて評価できると述べた。また、経済界における義援金募金などの支援状況への質問に対しては、日本経団連や日本赤十字社、国際人道支援機関であるジャパン・プラットフォームなどを通じて、さまざまな形で進んでいると答えた。

また、5日に行われた経済3団体主催の新年祝賀パーティー後の共同記者会見(詳細別掲)で奥田会長が最優先課題として掲げた、社会保障制度の一体的改革の今後の進め方については、「年金や医療、介護を毎年別々に改革して部分最適にするのではなく、消費税も含めて調整することで全体最適を図ることが一体的改革である」と説明した上で、2003年12月に決定された「平成16年度与党税制改正大綱」に明記されたとおり、最終的には07年度を目途として一体的改革が行われると理解していると語った。

【社会本部広報担当】
Copyright © Nippon Keidanren