日本経団連タイムス No.2780 (2005年8月25日)

ブルガリア・ギリシャ・トルコにミッション派遣

−ヨーロッパ地域委が9月に


日本経団連のヨーロッパ地域委員会(米倉弘昌委員長)では、9月1〜8日にかけ、ブルガリア、ギリシャならびにトルコの3カ国にミッションを派遣する。ミッション全体の団長は米倉ヨーロッパ地域委員長、副団長はブルガリアが藤村浩幸荏原製作所名誉会長(ロシア東欧貿易会・日本ブルガリア経済委員会長)、トルコは梅田貞夫日本トルコ経済委員長が務める。団員は、化学や建設、航空、機械・電機、自動車、運輸・観光、商社、金融等の関係業界の有力企業幹部から構成され、総勢25名にのぼる。

欧州では、昨年5月のEU拡大により、25カ国、4億5000万人の単一市場が誕生した。これにより、EU域内の経済活動が再活性化し、日本企業にとっても欧州市場におけるビジネス機会が増加することが期待されている。今回訪問するブルガリアは、2007年のEU加盟をめざし構造改革を推進しており、国内産業の近代化促進のためにも日本からの直接投資を熱望している。
また、昨年のアテネ・オリンピックを契機にインフラ整備が進展したギリシャは、さらなる経済成長に向け、やはり海外からの投資拡大に力を入れている。
他方、地理的には中東に位置するトルコは、長年にわたる政治・外交課題であるEU加盟のための正式な加盟交渉が今年の10月から開始されることを受け、これまで以上に欧州経済への統合を深めようとしている。

政府・経済界首脳と懇談

このように欧州情勢が新しい局面を迎えつつある中、欧州ビジネスに携わる日本の企業にとって、EU加盟国および周辺国を1つの面として捉えたビジネス戦略の構築が必要となっている。そのためには、欧州の政治・経済状況について常に最新の情勢を把握しておくことが肝要である。今回のミッションでは、このような基本認識の下に、訪問3カ国の政府・経済界首脳との一連の会談を通じて、各国の経済戦略について理解を深めるとともに、日本との経済関係の一層の拡大のための方途を探ってくる予定だ。

【国際経済本部】
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