日本経団連タイムス No.2798 (2006年1月26日)

奥田会長、御手洗副会長が共同記者会見

−民間活力の維持へ期待と決意述べる


日本経団連の奥田碩会長と次期会長に内定している御手洗冨士夫副会長は23日、東京・大手町の経団連会館で共同記者会見を行った。

会見の冒頭に奥田会長は、御手洗副会長を次期会長に推薦した理由について、「人格・識見ともに優れた方であるとともに、製造業のトップとして、ものづくりと技術開発の重要性を深く認識されている」と述べるとともに、日本的経営の長所を活かしながらキヤノンを世界的な優良企業に育て上げるなど経営者としても優れた実績があることを挙げた。さらに、御手洗副会長ご自身と出身企業であるキヤノンともに豊かな国際性を持っていることや、日本経団連副会長として活動を十分承知していることなどを総合的に考え、次期会長就任をお願いすることにしたと説明した。
御手洗副会長が会長に就任した後の活動については、「日本経済を支える民間企業の活力を維持し、さらに一層、経済を向上させるため、数々の課題に取り組んでいただきたい」と述べ、具体的な課題として、社会保障制度改革や税・財政の抜本改革、各国とのEPA(経済連携協定)推進などの構造改革の推進、政治との関係強化、企業・個人による政治寄付の促進を挙げた。

続いて発言した御手洗副会長は、「責任の重さに身の引き締まる思いである。微力ながら、持てる力を尽くして日本経済と世界経済の発展に努力したい」と、就任にあたっての決意を語った。さらに、会長就任後の活動について御手洗副会長は、奥田会長の路線を踏襲して「官から民へ」の流れの中で民間の活力を最大限に活かすための構造改革を推進し、人口減少時代の中でも力強い成長を遂げる日本の実現をめざしたいとの意向を表明。特に、奥田会長が課題として挙げた諸課題のうち、税・財政の抜本改革や持続可能な社会保障制度の構築、戦略的な通商政策推進に積極的に取り組むと語った。

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御手洗副会長は5月24日開催の日本経団連の定時総会で会長に選出され、就任する予定となっている。

【社会本部広報担当】
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