日本経団連タイムス No.2801 (2006年2月16日)

奥田会長記者会見/今次労使交渉などで見解


日本経団連の奥田碩会長は13日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

会見の冒頭に奥田会長は、5月24日開催予定の日本経団連定時総会で選任される副会長候補者として、渡文明氏(新日本石油会長)と江頭邦雄氏(味の素会長)の2名が内定したこと、また、和田龍幸事務総長の退任と中村芳夫事務総長代行の事務総長就任が内定したことを報告した。渡氏と江頭氏を副会長候補者に選んだ理由については、人格・識見が優れていることや、両氏ともに評議員会副議長として活躍されてきたことなどを挙げた。さらに、エネルギー分野やゲノムなど、「(両氏の出身企業である)両社とも、これからの日本の進む道にとって重要な業種であることも理由の1つ」と説明した。

続いて奥田会長は、同日に証券取引法違反の容疑で起訴されたライブドアに対して、同社からの申し出により、当分の間、日本経団連における活動自粛措置を講じることにしたと述べた。

また、先週から企業別労働組合が要求を出し始めるなど本格化してきた今年の春季労使交渉に対する考え方を聞かれた奥田会長は、「これからは多様性の時代であり、組合側の要求も経営側の回答も、各社の実情を踏まえて独自のスタンスで行ってもらいたい」と語った。国際競争力と賃上げの関係については、賃上げによるコストの上昇が、国際競争力の面でマイナスに作用するとの認識を示した。

【社会本部広報担当】
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