日本経団連タイムス No.2828 (2006年9月7日)

第42回日本経団連洋上研修・研修プログラム固まる

−「管理者」「監督者」の2コースで研修/問題点共有しやすくし、実効性を高める


日本経団連は10月17日から25日までの9日間、客船「ふじ丸」(2万3000トン)で洋上研修を実施する。1970年に同研修をスタートして以来、今年が42回目。これまでの研修修了者は1万6000名を超える。

今年の研修総合テーマは、昨年に続き「職場改革のビジョンを描く」。日本経済を取り巻く環境の変化が激しい現在、管理者、監督者であるリーダーは、職場内でどのような役割を果たし、どうすれば組織や個人を元気にすることができるのか、また変革をどのように推進していくのか、講演やグループ討議を通じて解決の道を探る。
今回、新たな取り組みとして、職種による問題点をより共有しやすくし、実効性を高めるために、研修コースを管理者コースと監督者コースに分け、討議はコース別に行う。また、それぞれのコースに合わせた講座も実施する。
研修全体にコミットし、グループ討議の方向性をリードするアドバイザーとして、研修前半に木名瀬武・フィデリティ証券人事部ディレクター、後半には高橋潔・神戸大学大学院経営学研究科助教授が乗船し、指導に当たる。両氏は、リーダーシップやモチベーションなどについて講義を行うほか、グループ討議でも参加者に直接アドバイスする。
そのほか講師として、柿内幸夫・改善コンサルタンツ常務取締役と経営コンサルタントのロッシェル・カップ氏が乗船する。柿内氏は、カイゼン手法を用いた現場における問題解決を、また、カップ氏は日米管理者の相違点などについて講演するほか、簡単な英会話教室も開く。

寄港地で異文化経験し、多様な価値観に触れる

船内では、班やグループを中心に課題解決の研修討議が主となるが、寄港地(上海、釜山)では、異文化を経験し多様な価値観に触れ、グローバルな感覚が身につくようプログラムを組み込んでいる。最初の寄港地、上海では企業や学校を訪問し、現地の人たちとの交流を深める。次の釜山では下船前にまず、鄭起永・釜山外国語大学校日本語大学学長の講演「暮らしにみる韓日比較」を聴取し、現地訪問に生かす。

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日本経団連では現在、10月17日の出航に向け、コーディネーターやスタッフの事前勉強会など準備を進めている。同研修参加についての申し込み・問い合わせは日本経団連事業サービス本部研修担当(電話03―5204―1926)まで。

【事業サービス本部研修担当】
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