日本経団連タイムス No.2837 (2006年11月16日)

日本経団連グリーンフォーラム

−前期4回の講座・合宿を振り返るグループ討議と経験交流会開催


プロフェッショナルのコアスキルを学ぶことを目的に、日本経団連が7月にスタートさせたグリーンフォーラム第1期が1日、前期4回の講座・合宿を振り返るグループ討議と経験交流会を行った。メンバー1人ひとりが優れたリーダーに共通する特長的なコンピテンシーについて考え、自らがどのようにリーダーコンピテンシーを開発していくか、開発計画を作成するとともに5年後、10年後の自分自身についても向上プランを策定した。

同フォーラムは開講からこれまで、経営リーダーの役割や変革のリーダーシップ、目標達成のためのコーチング、プロジェクトマネジメント、キャリアデザインなど、次世代リーダーに求められる資質や能力向上を中心に学んできた。そこで11月は、前期の振り返りとして、メンバー全員が、内外の広いジャンルから優れたリーダーを選び、先天的・後天的リーダーコンピテンシーをグループ討議の中でまとめる作業を行った。
第1セッションのグループ討議で導き出されたリーダーコンピテンシーをもとに、第2セッションでは、自らがどのようにコンピテンシーを開発していくか、グループのメンバーがお互いに助言し合うプロセス・コンサルテーションを行い、開発計画をつくり上げた。
併せて5年後、10年後の自分自身をイメージし、それぞれがビジョンを発表。指導に当たった梅津祐良アドバイザー(早稲田大学経営大学院教授)は、将来ビジョンの策定に当たっては、単なる「望み」や「願望」ではなく、「意志」のあるビジョンでなくてはならないと指摘。さらに、「職業人である前に生活を楽しむ視点もあってほしい」とアドバイスした。

セッション終了後の経験交流会では、前期の講座の中から得られたものについてメンバーが報告。「アグレッシブな討議の中からリーダーに必要な資質が見えてきた」「自分がこれから何をやるべきか、キャリアデザインを意識し、自分をみつめる機会ができた」「今まさにプロジェクトリーダーとして業務を進めているさなかにあって、講座で学んだ『やってはならないこと、やらなければならないこと』が実践で役立っている」などの声が上がった。
これらの報告に関島康雄アドバイザー(3Dラーニングアソシエイツ代表)は、一定期間セミナーに参加し、仲間から学び共感することが大事であると強調。これまでの学習の中から、「果たして生き延びる力があるのか、部下は育っているのかなどさまざまな懐疑が生まれて当然。1人で頑張るだけではなく、まわりの“できる人”に助けてもらうことも能力のひとつ」とメンバーを励ました。

同フォーラムは今後、12月に日本経団連フォーラム21の12月講座に参加し新たな交流を図り、来年1月以降は説得力・交渉力、異文化コミュニケーション、プレゼンテーション、ファシリテーション、ロジカルシンキングなどのスキルを学ぶ。また、最終講座となる合宿研修ではメンバー各自が、実現に向けた行動計画を策定する予定。

【事業サービス本部研修担当】
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