日本経団連タイムス No.2848 (2007年2月22日)

会社法対応のひな型公表

−「事業報告」などに4分類/新たな開示事項記載例も


日本経団連の経済法規委員会企画部会(八丁地隆部会長)は9日、「会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型」<PDF>を、日本経団連のウェブサイト上で公表した。
日本経団連では、商法上作成が要求される各種書類に関し、1981年の商法改正に伴う法務省令に対応して、いわゆる「経団連ひな型」を公表して以来、法改正を踏まえた改訂を順次行い、関係各位への参考に供してきた。

昨年5月1日に、会社法が、旧商法・有限会社法を全面改正するものとして施行され、今年の株主総会から、新法に基づく事業報告等の書類の作成が必要となる。これを機に、関係各位からの多数の要請を受けて、全面的な見直しを行うため、新たな「ひな型」の策定作業が開始された。作業は、法務省民事局参事官室の清水毅局付、小松岳志局付ほか各局付の協力を得て、澤口実弁護士や石井裕介弁護士をはじめとする森・濱田松本法律事務所の弁護士、また、布施伸章公認会計士や中島努公認会計士をはじめとする監査法人トーマツの公認会計士の指導の下進められた。
作成された「ひな型」案を審議するため、1月31日には、経済法規委員会企画部会の会合を開催した。当日は、同部会、企業会計部会ならびに会計制度専門部会の委員の出席の下、澤口弁護士、石井弁護士、布施公認会計士、中島公認会計士から、「ひな型」案について、各社から事前に寄せられた質問など実務上の関心事項を中心に解説を受けた後、質疑応答・審議を行った。その検討結果を踏まえ、各社の株主総会が集中する6月に向けた実務に間に合わせるべく、関係者との調整、修文を行い、2月9日の公表に至った。

同「ひな型」は、大きく分けて、(1)事業報告(2)計算書類等(3)株主総会参考書類等(4)監査報告――に分類される。計算書類等は、単体・連結おのおのの貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・注記表、およびこれらの附属明細書、ならびに決算公告要旨から構成されている。株主総会参考書類等については、他に招集通知、議決権行使書面のひな型も掲載している。これら書類を網羅したひな型は他の類例を見ないものである。
会社法では、大幅な規制緩和が図られる一方で、情報開示の面で規律の強化が図られている。同「ひな型」はこれに対応し、社外取締役・社外監査役に関する開示など、新たに設けられた開示事項の記載例を紹介している。各社が、それぞれの事情に応じて、同「ひな型」を参考資料のひとつとして活用し、創意工夫を凝らした適切な開示によって株主・債権者への説明責任を果たし、企業価値向上に取り組むことが期待される。

【経済第二本部経済法制担当】
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