日本経団連タイムス No.2881 (2007年10月25日)

第43回日本経団連洋上研修団が出発

−「改革の一歩を踏み出す」


「職場を変えるとはどういうことか。どうすれば組織や個人は元気になるのか」――企業の第一線で活躍する管理者・監督者235名が19日、「改革の一歩を踏み出す」を総合テーマに、求められるリーダー像や職場活性化の条件などを探る9日間の洋上研修に横浜港から出発した。

出港を前に研修船「ふじ丸」デッキで行われた結団式・壮行式では、来賓として出席した神奈川県経営者協会会長の高橋忠生・日産自動車副会長が、研修の成功と研修修了後の活躍を期待してあいさつ。続いて、主催者を代表して、紀陸孝・日本経団連専務理事が、「船上での相互啓発や異業種交流はもとより、発展著しい中国、韓国の産業事情、市民生活などを視察し、国際感覚を培うことも洋上研修の重要なテーマ。大いに研鑚を積んで、研修修了後には、それぞれの職場でその成果を存分に発揮してもらいたい」と激励した。

これに応えて、参加者の日本原子力研究開発機構の軽部浩二氏が団員を代表して「新しいリーダーシップのあり方を学び取りたい」と決意を表明。また、研修団団長を務める今井克一・日本経団連事業サービス事務局長は、「徹底したグループ討議と経験交流を通じて、新たなリーダー像を探り、大きな成果を期待したい。21世紀はアジアの世紀といわれているが、寄港地の上海、釜山では活気ある姿に触れてほしい」と語った。

参加者は出航後、船内で講演や実務講座などを受講するほか、班・グループごとにテーマ設定から行動計画の策定までメンバー同士の討議によって進めていく。船内の主な研修プログラムは、「マネジメント講座」「コース別講座」「課題研修」「発表・報告会」「名誉団長特別講演」「英会話講座・中国語講座」など。

一方、寄港地研修では中国・上海、韓国・釜山の2都市を訪問。上海では、上海戯劇学院附属戯曲学校、上海甘泉外国語中学、上海益力多乳品有限公司などを選択訪問。韓国釜山では、鄭起永・釜山外国語大学学長による講演「暮らしにみる韓日比較」を受講する。

主な講師と講演テーマは次のとおり。

「キーワードで学ぶ環境変化」「変革期のリーダーシップ」(野田稔アドバイザー・多摩大学教授)/「アメリカの管理者・日本の管理者」「上手なフィードバック法」(ロッシェル・カップ氏・経営コンサルタント)/「人事制度はどう変わるか」「成果主義とチームビルディング」(中島豊アドバイザー・法政大学大学院客員教授)/「創造型企業の問題解決」(田村新吾氏・ソニーヒューマンキャピタル・シニアコンサルタント)/「これからのモノづくりと人づくり」(加藤丈夫名誉団長・富士電機ホールディングス相談役)

【日本経団連事業サービス研修担当】
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