日本経団連タイムス No.2900 (2008年4月3日)

日本経団連グリーンフォーラム、第2期生の修了式を開催

−草刈・チーフアドバイザー、上司の心得や部下の育成法示唆


企業の中核人材の育成をめざす「日本経団連グリーンフォーラム」の第2期生の修了式が3月14日、都内で行われた。

「功名は部下に、責任は己に」、課長のあるべき姿提示

冒頭、チーフアドバイザーを務める草刈隆郎日本経団連副会長(日本郵船会長)が上司としての心得や部下の育成などについて語った。草刈氏は「課長職」について、知識と経験が蓄積され、会社生活の青春時代といえるこの期間を大きなチャレンジのチャンスととらえ、無駄に過ごすことのないようにとアドバイス。その上で課長職は会社を前に動かす原動力であり、社内の意思疎通のかなめであることを強調した。また、課長職として一番大事な役割と指摘する教育者・管理者としての役割について、部下には、情熱と使命感をもって正義・正道を教え、その個性を伸ばしつつ、チームプレーの大切さを教えることなどを挙げ、「功名は部下に、責任は己に」と課長としてあるべき姿を示唆した。また、「これからはいかに女性を活用できるかが企業の成長にとって重要」と指摘。女性を大いに活用し、競争力ある企業をつくってほしいと語った。

続いてアドバイザーの関島康雄氏(3Dラーニング・アソシエイツ代表)、大久保幸夫氏(リクルートワークス研究所長)が第2期の講座を振り返り、あいさつした。関島氏は行動計画である「100日プラン」の実践の重要性を強調した上で、「これからの10年は、今までと比較にならないほど大きな変化がある。知識とネットワーク、独創性でがんばってほしい」と受講生を激励した。大久保氏は、「自分の信念に基づき、しっかり考え、自分で描いた物語にたくさんの人を巻き込んでいく」という仕事への心構えを示唆するとともに、「講座で学んだことを一つのきっかけとして活かしつつ、今後の仕事に励んでほしい」とあいさつした。

その後草刈チーフアドバイザーが受講生一人ひとりに修了証書を授与。受講生からは、「異業種のメンバーとの討議を通じて自分の視野が広がった」「自分の行動を振り返るきっかけとなり、自分の強み・弱みを知ることができた」「研修を受けてから自分自身の仕事の仕方に変化が出てきた」などの感想とともに、指導に当たったアドバイザーや講師に対して、きめ細かな指導に対する感謝の言葉が寄せられた。

修了式を終えた第2期受講生28名は、昨年5月の開講以来、2回の合宿を含む20講座とメンバー同士の相互啓発を通じて策定した行動計画「100日プラン」をスタート、講座の総仕上げに入る。

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日本経団連グリーンフォーラムは、組織や部門をリードできるプロ人材の育成を目的に、2006年に開講。企業の課長クラスのメンバーが定期的に集まり、職場を活性化し、成果を生み出していくための具体的な方法論とスキルを体系的に習得するもので、座学だけでなく討議、事例研究、演習などを通じて、中核人材にふさわしい中長期的な視野と業務実践力を身に付ける。
2008年度(第3期)は6月に開講する。詳細は日本経団連事業サービス研修担当(電話03‐5204‐1926)まで。

【日本経団連事業サービス研修担当】
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