日本経団連タイムス No.2904 (2008年5月15日)

永野健名誉会長死去


日本経団連の永野健(ながの・たけし)名誉会長が12日午前11時20分、東京都世田谷区内の病院で死去した。85歳だった。後日、お別れの会が執り行われる。

永野氏は1991年5月、第7代日経連(当時)会長に就任。政治改革・行財政改革、高速道路料金をはじめとする公共料金問題、コメ開放・農業改革問題など政治・経済・社会問題について幅広く取り組み、率直な意見を述べ、55年体制崩壊の渦中にあって、「経済界の指南役」「財界のご意見番」として産業界のみならず多くの国民の支持を得た。

95年5月に取りまとめた「新時代の日本的経営」では、日本的経営の特質は終身雇用慣行や年功賃金といった制度・慣行にあるのではなく、そうした運営の基本にある「人間尊重の経営」「長期的視野に立った経営」という理念であることを明らかにし、制度や仕組みは環境条件の変化に対応すべきことを指摘した。

95年5月に会長を退任後は特別顧問に就任、経団連と日経連が統合した2002年5月には日本経団連名誉会長に就任し、わが国経済の発展に尽力した。

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