日本経団連タイムス No.2904 (2008年5月15日)

御手洗会長記者会見


日本経団連の御手洗冨士夫会長は12日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

御手洗会長は冒頭、今回の胡錦濤国家主席の訪日において、両国首脳の定期的相互訪問が合意されたことで、「日中関係飛躍の基礎がしっかりと固まった」と述べた。その上で、日中両国は経済的に切っても切れない関係にあり、日中経済関係の安定・発展にとって、両国首脳間の理解の増進は重要であると指摘。その意味で、今回の訪日の成果は大きいと評価した。

温暖化ガス削減に関する福田ビジョンについては、「洞爺湖サミット議長としての意欲を示されたものと受け止めている」と述べた上で、温暖化対策については、目標設定もさることながら、目標を達成するための手段も重要であると指摘。経済成長と環境対策の両立が大原則であること、温暖化対策に貢献するイノベーションを促す政策が重要であることを強調し、福田ビジョンでは、こうした課題を克服するための方策もあわせて提示してほしいと語った。

道路特定財源をめぐる問題については、地方財政や国民生活への影響を考慮すると、2008年度予算に伴う財源を措置するという意味においては、道路整備費財源特例法改正案の再議決はやむを得ないとの認識を示した。その上で、09年度以降の道路特定財源の一般財源化が閣議決定される見通しであることを踏まえ、税制抜本改革に向けた与野党協議を早急に開始することに期待を示すとともに、真に必要な道路が何かということについて、改めて議論すべきとの考えを示した。

【広報担当】
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