日本経団連タイムス No.2911 (2008年7月3日)

「日本経団連グリーンフォーラム」第3期が開講

−大橋チーフアドバイザーらが今期メンバーに激励や助言


日本経団連は、「プロフェッショナルのコアスキルを学ぶ」を総合テーマに、企業のミドルマネジメントの育成をめざす「日本経団連グリーンフォーラム」の第3期(2008年度)をスタートさせ、6月10日に都内で開講式を開催した。

開講式には、メンバーとなる企業の部課長クラス34名のほか、チーフアドバイザーを務める大橋洋治・日本経団連副会長、アドバイザーの関島康雄・3Dラーニング・アソシエイツ代表、大久保幸夫・リクルートワークス研究所長、講師の菅野誠二・ボナ・ヴィータ代表取締役と、第2期修了生2名が出席。チーフアドバイザー、アドバイザー、講師、第2期修了生のあいさつに続き今期メンバーが自己紹介を行い、参加にあたっての意気込みや抱負などを語った。

冒頭のあいさつで大橋チーフアドバイザーは、「グリーンフォーラムを通じて、普段の仕事では得られない刺激や発見をして、さらなる成長につなげてほしい」と参加者を激励。その上で、(1)仕事への取り組みで重要なのは、「お客様の声」に徹底的にこだわること(2)サービスにおける「模倣できない競争力のコア」は「人」である(3)どうしたら部下が生き生きと働く職場にできるか、会社をよりよくできるか、社会に貢献できるのかといったことを常に考えてほしい――と自身の経営哲学を披露した。

関島アドバイザーは、グリーンフォーラムは勉強の場を提供するものであり、自分で伸びようという意識がないと成長しないと指摘。自己管理の徹底がこの講座を意義あるものにするとメンバーに助言した。

続いてあいさつした大久保アドバイザーは、「グリーンフォーラムを通じて学習する習慣を身に付けてほしい。本当によい仕事をしていくためには『考え方』が身に付いていることが大事。『考え方』をうまく吸収し、活用してほしい。また、ここで得られる人的ネットワークも財産になる」と説いた。

講師陣を代表してあいさつした菅野講師は、「コミュニケーション力はリーダーにはぜひ身に付けてほしいスキル。ここではロジカルな説得方法を学んでもらうが、人はロジックだけでは動かない。左脳的なロジカルなアプローチと右脳に訴えかけるエモーショナルなアプローチの2つを行いながら、その間にある共感のアプローチが必要である」と述べた。

昨年度の修了生である郭卯應・KYB経営企画部中国室長と棗田冬樹・日本電信電話広報室課長は、自らが学んだ1年間を振り返り、「理論を学んでも使わないと忘れてしまう。小さなことからすべて実践していくことが大切」「リーダーシップは生まれつきのものではなく、トレーニングと努力によって養える」「グリーンフォーラムでは社会人として、人生における自分の今の立ち位置はどうなのかを考えることができる。これから何をやらなければいけないか、どういう方向に進まなければならないかということを考えるきっかけになった。残された時間は意外に短いという危機感を持たないといけない」と激励、アドバイスした。

その後の第3期メンバーの自己紹介では、各メンバーが今期グリーンフォーラムへの期待や抱負を語った。

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日本経団連グリーンフォーラムは、中核となる社員の育成を望む会員企業の声に応えて、一昨年度からスタートしたもの。コーチングから戦略マーケティングまで、各界の第一線で活躍する実務家・専門家を講師に迎え、組織や部門をリードできるプロフェッショナルな人材の育成をめざす。第3期は来年3月まで、2回の合宿集中講座を含む25講座を実施予定。

【日本経団連事業サービス研修担当】
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