日本経団連タイムス No.2912 (2008年7月10日)

ジョブ・カード制度説明会開く

−普及・周知に向け制度の概要と企業の取り組み状況など聴く


日本経団連は3日、東京・大手町の経団連会館で「ジョブ・カード制度説明会」を開催した。同説明会は、政府の「成長力底上げ戦略」の一環として今年4月から開始されたジョブ・カード制度の普及に向け、制度周知を目的に開催したもの。

説明会では、山崎史郎・内閣府政策統括官がジョブ・カード制度の概要と6月に策定された制度の全国推進基本計画について説明を行った。山崎政策統括官は説明の中で、「外部労働市場の流動性を高めるための基盤の一つ」と同制度の意義に触れ、各企業の積極的な協力を要請した。

また、説明会では、3月から実際に17名の有期実習型訓練の訓練生を受け入れているキヤノンから、自社における取り組み状況の報告が行われた。報告の中では、各自がとても前向きに取り組んでいることに加え、新しい人材が加わることによる受け入れ部門の活性化、育成や研修方法の体系的な整理などの副次的なメリットがもたらされたことなどが指摘された。

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「ジョブ・カード」は正社員経験が少ない者に、企業との雇用関係の下で実践的な職業訓練を受講させ、その評価結果とこれまでの職歴等の情報を個人ごとに一体的に取りまとめるもの。ジョブ・カードを用いることで、常用雇用をめざした就職活動や職業キャリアの形成が可能となる。日本経団連は同制度の趣旨に賛同し、これまでも普及に向けた協力を行っている。

【労政第一本部雇用管理担当】
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