日本経団連タイムス No.2937 (2009年2月5日)

カウエン・アイルランド首相来訪

−日本との貿易拡大を/観光地としての魅力も強調



カウエン首相(左)と小林共同委員長

日本経団連の小林喜光ヨーロッパ地域委員会共同委員長は1月13日、東京・大手町の経団連会館においてアイルランド共和国のブライアン・カウエン首相一行と懇談した。懇談におけるカウエン首相の発言要旨は以下のとおり。

■ 日本との貿易拡大が訪日の目的

アイルランドは過去15年にわたり高い経済成長を謳歌してきた。高成長実現のカギは、若く有能な人材、イノベーションへの注力、ビジネス・フレンドリーな政策、グローバル化である。アイルランドの法人税率は12.5%とOECD加盟国の中で最も低いレベルにあり、海外から多くの投資を集めるとともに、国内の起業促進に貢献してきた。なお、法人税をEUで統一することは予測可能な将来においてはない。
アイルランドはEU加盟国中第4位の対日輸出国であり、1人当たりの輸出額では第1位であるが、両国間の貿易は少額にとどまっている。今回の訪日の目的はその拡大である。

■ アイルランドは観光地としても魅力的

観光地としてのアイルランドの魅力もぜひ知ってもらいたい。直行便はないが、欧州のハブ空港からのアクセスは改善している。治安に関してマイナスのイメージがあるようだが、事実ではないので、観光庁を通じて正確な情報提供に努めたい。近年、文化面で交流が深まり、アイルランドを知ってもらう機会が増加していることは喜ばしい。日本との距離は着実に近付いている。

【国際第一本部欧州・ロシア担当】
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