日本経団連タイムス No.2953 (2009年6月4日)

御手洗会長が総会後に記者会見

−3つの改革と2つの投資/中長期の重要課題示す



記者会見する御手洗会長

日本経団連の御手洗冨士夫会長は5月28日、東京・大手町の経団連会館で第10回総会(定時総会)後に記者会見を行った。

二期4年の最終年における課題について問われた御手洗会長は、日本経団連の基本活動は、経済成長を通じて豊かで安定した国民生活をつくり上げることであると指摘。政治の使命も同様で、政治と経済はわが国を引っ張るいわば車輪であり、その2つをつなぐ車軸として政策があるとの認識を示した。

また、今後の1年で取り組むべき中長期的な課題について、3つの改革と2つの投資があると整理した。

具体的には、政治のリーダーシップで行う改革として、(1)国民に明るい展望を与えるための税・財政・社会保障の一体改革(2)道州制を含む行政改革(3)豊かな地方をつくるための農政改革――を挙げた。

他方、官民一体となって行う2つの投資としては、(1)ものづくり立国を支え、特に環境・省エネ分野での革新的なイノベーションに向けた投資(2)アジアを含めた成長を視野に入れた、アジア経済圏形成のための投資――があると述べた。

特に後者については、今後、アジアのビジネス・リーダーが一堂に会して、共通する課題を継続的に話し合う場として、アジア・ビジネスサミットを開催したいとの意向を示し、さらに、先に述べた重点課題に全身全霊で取り組みたいと決意を語った。

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会見には御手洗会長のほか、新たに選任された3名を含む13名の副会長も同席、各副会長が担当する重要課題と今後の取り組みについて述べた。

【社会広報本部】
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