日本経団連タイムス No.2966 (2009年9月10日)

日本経団連グリーンフォーラム8月講座開催

−「目標達成のためのコーチング」を学ぶ



「目標達成のためのコーチング」をテーマに開催した
日本経団連グリーンフォーラム8月講座

5月に開講した第4期日本経団連グリーンフォーラムが8月28日、東京都内で8月講座を開催した。コーチ・エィの本間達哉取締役を講師に迎え、「目標達成のためのコーチング」をテーマに学んだ。

本間講師はまず、コーチングとは、「人材開発の手法であり、目標の達成に向けて相手の自発的な行動を促すコミュニケーションの技術である」とその概念を整理。コーチの役割については、目標を達成するために必要な知識、技術、ツールが何であるかを見つけ出し、それを相手に備えさせることであると説明した。

また、コミュニケーションのアセスメント項目として、「相手の話を、口をはさまずに最後まで聞ける」「相手が話しやすい、相談しやすい雰囲気を作り出せる」「相手からの刺激に対して感情的な反応をしないでいられる」等の20項目を紹介した。さらに、コーチングにおけるコミュニケーションは、双方向・個別的なものであることを強調した。

講座後半では、全体でのディスカッションや少人数に分かれての実習を行った。「聞く」態度については、“聞き上手”な人の特徴について全体で話し合いを行った後、メンバーが2人1組に分かれ、(1)目を合わせず、うなずくこともしない(2)言葉を使わずに、目線や態度だけで聞いていることを表す(3)言葉も交えて、聞いていることを表す――と意識的に聞く態度を変え、相手の話しやすさの違いを体験した。

実習を終えたメンバーからは、「きちんと話を聞いてもらえないことの辛さを体感し、自らの聞く態度を反省した」「話をする側として、どうしたら興味を引く話し方になるかを工夫するきっかけになった」などの意見が出ていた。

本間講師からは、相手をよく観察して相手のペースに合わせる「ペーシング」や、誘導質問でなく、相手の考えを引き出す「オープン・クエスチョン」を投げかけることの重要性が指摘された。

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日本経団連グリーンフォーラムは、業務遂行力の向上をめざし、マネジメントスキルについて体系的に学ぶ実践的なプログラム。5月に第4期を開講し、来年3月の修了式までに、キャリアデザイン(7月2日号既報)、リーダーシップ、マーケティング(8月6日号既報)、コーチング、ロジカル・コミュニケーション、ファシリテーション、ビジネス・ネゴシエーション、プレゼンテーション、プロジェクト・マネジメントなどの技法について、実習を中心に学ぶほか、経営者講演なども取り入れている。
全講座修了後には参加者全員が修了式翌日を起点とする100日間の行動計画と、実行を担保する工夫を策定、100日後に成果報告を行う。
同講座に関する問い合わせは、日本経団連事業サービス(電話03‐6741‐0042)まで。

【日本経団連事業サービス】
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