日本経団連タイムス No.2975 (2009年11月19日)

メコン5カ国首脳歓迎昼食会開催

−日本からの投資拡大を/各国首脳が期待感表明



メコン5カ国首脳歓迎昼食会での御手洗会長(右端)

日本経団連と日本商工会議所は6日、都内ホテルでメコン5カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム)首脳の歓迎昼食会を開催した。

冒頭あいさつした御手洗冨士夫会長は、「アジア諸国が潜在成長力を顕在化させ、確かな成長軌道に復帰することは、アジアの繁栄をもたらすだけでなく、結果として世界全体の発展に貢献する」との認識を示した。また、日本の経済界がASEAN+6を基礎とする開かれた経済統合の推進を支持していることを説明。さらに、「日メコン交流年の今年が、その第一歩を踏み出す機会となることを期待する」と述べた。

これを受け、メコン5カ国の首脳からあいさつがあった。「日本からの投資はカンボジアにとって非常に重要だ。投資は資金や資源のみならず、カンボジア国民への雇用の提供、技術・ノウハウの移転などを通じ、カンボジア経済の発展に貢献している」(カンボジアのフン・セン首相)、「ラオスでの日本企業の投資額は、認可ベースで4.2億ドルに上っており、38カ国中5位となっている。ラオス政府は、企業からの問題提起や提案について検討を行い、海外直接投資の環境改善に引き続き努力をしていく」(ラオスのブアソーン首相)、「この5年ほどで、日本とミャンマーの貿易量は4〜5倍に伸びており、今後一層の貿易投資の拡大が期待される。日本企業のさらなる投資拡大をお願いしたい。ミャンマー政府としても、投資機会を増やすべく努力する」(ミャンマーのテイン・セイン首相)、「日本経団連ミッションが今月末、5年ぶりにタイを訪問することを歓迎したい。タイは、日本とも協力し、インフラ整備などメコン地域発展に向けた課題に取り組んでいく。メコン地域においては、気候変動問題をはじめ、日本にさまざまなビジネスの機会も提供できる」(タイのアピシット首相)、「ベトナムにとって、日本は最も重要なパートナーの一つ。今後は、ハイテク、インフラ、環境保全等の分野への投資が期待される。日本経団連や商工会議所の会員をはじめとする、日本企業のベトナムへの投資環境づくりに努める」(ベトナムのズン首相)など、それぞれ日本の経済界に対する期待を表明した。昼食後、日本商工会議所の岡村正会頭があいさつし、歓迎昼食会は終了した。

【国際協力本部】
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