経団連タイムス No.3059 (2011年10月13日)

第47回洋上研修団出発


ふじ丸船上では「強い組織・熱い職場をつくる」を
総合テーマに困難を克服するリーダーの役割を探る

新たな日本を支えるリーダーとは――。企業の第一線で活躍する管理・監督者138名が7日、「強い組織・熱い職場をつくる」を総合テーマに、逆風に立ち向かう不屈のリーダー像や職場活性化策などを探る8日間の洋上研修に出発した。

出港を前に「ふじ丸」(2万3235トン)の船上で行われた結団式・壮行式ではまず、研修団の西田厚聰名誉団長(経団連副会長・東芝会長)があいさつ。「東日本大震災を経験したわが国は、再生、新生へと立ち上がろうとしているところだが、企業を取り巻く環境は決して順風満帆ではない。しかし、こうした逆境のときこそ、われわれは将来に向かってチャレンジし続けることを忘れてはならず、立ち止まることなく歩みを進めるという気概が必要だ。それを実践されるのはここにおられる皆さんだ」と参加者を激励した。

来賓として出席した神奈川県経営者協会の高橋忠生会長(日産自動車特別顧問)は、「幕末から明治にかけて、(出港の地)横浜から多くの先人が外国へ旅立ち、航海のなかで議論を通じてつくり上げたネットワークが近代化に貢献した。皆さんも研修を通じて強固なネットワークをつくり、企業の発展、ひいては日本の産業界に貢献してほしい」とあいさつした。

続いて川本裕康経団連常務理事が、研修の成功と研修修了後の参加者の活躍への期待を表明。また、研修のアドバイザーを代表して、多摩大学経営情報学部の浜田正幸准教授が登壇し、「一人の力は小さいかもしれないが、水の中に放り込まれた小石のように、大きな波紋をつくる存在となるという気持ちで研修に臨んでほしい」と力強く語った。

これに応え、団員を代表して東邦精麦の薄葉英雄氏が、「職場において変革の推進役となれるよう、新たなリーダーシップのあり方を学び取りたい」と決意表明した。

参加者は船内で寝食を共にしながら、講演や実務講座などを受講するとともに、グループごとにディスカッションを通じて研修課題の決定から行動計画の策定までを行う。一方、寄港地研修では台湾で企業・団体を訪問し、現地の実情を視察する。

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