経団連タイムス No.3064 (2011年11月17日)

CSISと懇談会開催

−報告書「復興と未来のためのパートナーシップ」で意見交換


あいさつする米倉会長
ハムレCSIS所長(右)
とグリーン日本部長

経団連は9日、東京・大手町の経団連会館で米国戦略国際問題研究所(CSIS)と会合を行い、同研究所が取りまとめた「復興と未来のためのパートナーシップ」について報告を受けるとともに、意見交換を行った。CSISのジョン・ハムレ所長、マイケル・グリーン上級顧問・日本部長らに加えて、ジョン・ルース駐日米国大使が出席。経団連からは、米倉弘昌会長、渡文明評議員会議長ら17名が出席した。

冒頭、米倉会長は、東日本大震災からの復旧状況について、がれきの撤去や仮設住宅の整備などはかなり進んだものの、被災地や福島第一原発ではいまだに厳しい状況が続いているとの認識を示し、国民全体が一丸となって、一日も早い復興の実現に向けて取り組まなくてはならないと強調した。

また、復興を加速させていくためには、決して内向きになることなく、TPPをはじめとする経済連携協定を推進していくことが極めて重要であるとし、「日米関係はわが国にとって最も重要な二国間関係であり、日米同盟はわが国外交の基軸である。今後とも日米のパートナーシップを深めていくことが、両国の発展はもとより、アジア太平洋地域の持続的な発展と安全保障の強化につながる」と述べた。

続いて、ハムレ所長が、「米国民一同、東日本大震災に心を痛めた。日本のために役に立ちたいという気持ちから、『復興と未来のためのパートナーシップ』を立ち上げた」とあいさつし、報告書を取りまとめるにあたっての基本認識について、「世界はダイナミックな日本を必要としており、日本が強い未来を構築することが米国の国益でもある」「米国は日本のために各種の支援や専門知識を提供できるが、復興の道筋を決めるのはあくまで日本国民である」と述べた。

その後、CSIS側が報告書について説明。グリーン部長からは、経済復興では民間セクターが大きな役割を果たすこと、また、被災地への投資拡大のためには経済特区の活用が有効であることが強調された。また、ハムレ所長から、原子力は引き続き重要なエネルギー源であり続けるとの指摘があったほか、スティーブン・モリソンCSIS上級副所長から、低い線量での長期の放射線被爆の検証について、マーシー・コアのランディ・マーティン東アジア担当ディレクターから、NGOなど市民社会が復旧・復興で果たす役割について説明があった。

意見交換では、岩沙弘道副会長から経済復興に関連して、経団連が被災地を含む国内11の都市で「未来都市モデルプロジェクト」を推進していることが紹介されたほか、経済連携の促進やエネルギー政策のあり方をテーマに懇談を行った。

【政治社会本部】
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