経団連タイムス No.3076 (2012年3月1日)

米倉会長記者会見


経団連の米倉弘昌会長は2月27日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

日本経済について問われた米倉会長は、欧州債務危機に対する不安が和らいだこともあって歴史的な円高は修正されつつあるとし、日本企業の輸出回復はもとより、期末を控えて海外資産の評価への好影響に期待を示した。他方、原油高は想定されたこととはいえ、引き続き注視が必要であると指摘した。

日銀の金融政策について米倉会長は、長引くデフレを克服するには、需給ギャップの解消が不可欠であると指摘。金融緩和を一層進め、企業の経済活動を後押しすることも当然必要であると述べ、今回の日銀の決定を歓迎すると語った。

AIJの損失をめぐる報道について米倉会長は、「あってはならないことが起きた」と述べた。企業年金側は、給付の見直しを行うのが困難なことから、ハイリスク、ハイリターンの委託先を選ばざるを得なかったのだろうとの見方を示したうえで、リスクを冷静に見ながら運用委託先を選定する必要性を強調した。

【社会広報本部】
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