[ 日本経団連 ]

「生物多様性民間参画イニシアティブ」の設立について

2010年5月25日
(社)日本経済団体連合会

日本経済団体連合会、日本商工会議所及び経済同友会では、経済界を中心とした自発的なプログラムとして、国際自然保護連合日本プロジェクトオフィス、農林水産省、経済産業省及び環境省と協力し、生物多様性の保全及び持続可能な利用等、条約の実施に関する民間の参画を推進するプログラム「生物多様性民間参画イニシアティブ」を設立します。また今般、本イニシアティブの活動の主体となる、マルチステークホルダーによる「生物多様性民間参画パートナーシップ」への参加の呼びかけを開始します。本イニシアティブは、今年の10月に愛知県名古屋市で開催される、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において正式に発足する予定です。

1.背景及び目的

生物多様性条約の実施及び目標の達成のためには、民間部門の取り組みが重要であるといわれています。生物多様性条約第9回締約国会議でドイツ政府の主導により提唱された「ビジネスと生物多様性イニシアティブ(通称:B&Bイニシアティブ)」はこの分野における先駆的取り組みと評価されています。しかし、生物多様性に関する民間参画の意義は益々高まり、参画する事業者の裾野を拡大していくことが必要となっています。

そこで、ドイツのB&Bイニシアティブの趣旨を受け継ぎ、生物多様性条約の目的実現のために、幅広い業種・業態の、大企業から中小企業までの様々な事業者が、生物多様性に資する取組に自発的・積極的に参画すること、及び取り組みの質・量両面での拡充を促すための新しいイニシアティブをCOP10を契機として発足させることとしました。

2.検討経緯

本年1月より、経団連自然保護協議会、環境省、経産省、農水省、有識者によるアドバイザー等による検討会を開催し、本イニシアティブについて検討を行ってきました。

3.生物多様性民間参画イニシアティブの概要

(1)生物多様性民間参画パートナーシップ

事業者の生物多様性への取り組みを推進するため、より多くの事業者の参加を募り、事業者どうしが、経済団体・NGO・研究者・公的機関等、事業者の取り組みを支援する様々な関係者を交えて、ホームページやメールマガジン等を通じた情報共有、経験交流を図ります。
日本経団連会員企業を中心とした、「日本経団連生物多様性宣言推進パートナーズ」(参加社数330)、ドイツのB&Bイニシアティブに参加する日本企業(参加社数10)、中小企業や農林水産事業者などに対し、経済団体及び政府機関の協力も得て参加を呼びかけていきます。

(2)生物多様性民間参画グローバルプラットフォーム

生物他多様性条約事務局、及び海外の同様の活動組織等との連携を図り、国際的な情報共有や経験交流を行い、参加者の参考に資するとともに、日本の取り組みについて海外発信を行います。

以上

(添付資料)

日本語のホームページへ