[ 日本経団連 ] [ 意見書 ]

「少子化対策プラスワン」における法的整備について

2002年12月9日
(社)日本経済団体連合会

少子化への対応は、わが国の最重要課題の一つであり、政府が「少子化対策プラスワン」を策定し、国をあげて少子化対策に取り組もうとする姿勢は理解する。

企業としても、労働力人口の減少に対して、両立支援等を行なうことで働く意欲と能力のある人たちの活躍をはかる等、少子化に対して積極的な対応が必要と考えている。

しかし、厚生労働省が提起する「少子化対策プラスワン」における法的整備には問題があると考える。

とくに、企業への行動計画作成・届出の義務づけを通じ、雇用管理に関する一定の目標達成を求めることは、企業に過重な負担を課すものであり、賛成できない。

本来、雇用管理に関する事項は、企業の実情に応じ、個々の労使が自主的・主体的に取り組むべき事柄であり、全面的に行政が関与することは問題がある。

加えて、計画期間終了後、所期の目標を達成する等、一定要件を満たしている企業に対し、「対策推進企業」の認定を行なう旨の検討がなされているようであるが、企業が自主的に取り組む事柄に関して、行政がその達成度合いを評価、認定する必要性はないと考える。

以上、事業主への行動計画の策定・届出の義務づけには反対するが、少子化対策は国をあげての課題であり、企業としては個別労使が協力してその実を上げるよう、努力が必要である。日本経団連としても、傘下企業に上記の趣旨の徹底を期す所存である。

以 上

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