[ 日本経団連 ] [ 意見書 ]

「第48回 福利厚生費調査結果(2003年度)」の概要

2005年1月28日
(社)日本経済団体連合会

【調査要領】

1.調査対象期間2003年度 (2003年4月〜2004年3月)
2.調査対象企業日本経団連加盟業種団体所属企業・日本経団連会員企業
3.回答企業数
714社(製造業 359社、非製造業 355社)
(500人未満 200社、500人以上 514社)
4.回答企業の労務構成  1社当たり平均従業員数 3,793人 (前年調査 3,804人)
平均年齢 40.1歳 (前年調査 39.5歳)

≪調査結果のポイント≫

〇福利厚生費は、初めて10万円台(100,811円)となり、過去最高。
〇福利厚生費と退職金の合計は、現金給与総額の3分の1を超える
  1. 企業が負担した福利厚生費は、従業員1人1ヵ月平均100,811円(前年度比4.2%増)。そのうち、社会保険料等の企業拠出分である「法定福利費」は72,853円(同6.3%増)、企業が任意に行う福祉施策に要する費用である「法定外福利費」は27,958円(同0.9%減)となった。<第1表
  2. 月例給与と賞与・一時金を含めた現金給与総額(565,935円)に対する比率は、福利厚生費全体が17.8%(同0.5ポイント増)で、そのうち、法定福利費は12.9%(同0.6ポイント増)、法定外福利費は4.9%(同0.1ポイント減)。法定福利費の比率(12.9%)は前年度(12.3%)に続いて12%を超え、最高の水準となっている。<第1表> <第4表
  3. 退職金(退職一時金と退職年金の合計額)は、従業員1人1ヵ月平均92,037円、前年度と比べて5.4%の増加。また、現金給与総額に対する退職金の比率は16.3%(前年度は15.6%)で、過去最高の水準となっている。<第1表
  4. 法定福利費の増加は、2003年4月から社会保険料の総報酬制が導入されたことが大きく影響している。<第2表
  5. 法定外福利費は、増加した項目と減少した項目に分かれた。増加項目は、「医療・健康」「共済会」「福利厚生代行サービス費」、減少項目は、「住宅関連」「ライフサポート」「慶弔関係」「文化・体育・レクリエーション」である。<第3表

【福利厚生費調査について】

1955年から毎年実施しており、今回で48回目。ほぼ半世紀にわたる企業の福利厚生費の動向を把握できる日本において、唯一、毎年実施される福利厚生費の調査である。
本調査は、法定福利費、法定外福利費の各項目について企業の年間負担総額を年間のべ従業員数で除した1人1ヵ月当たりの平均値(加重平均)を産業別、規模別に算出したものである。さらに、総額人件費管理の観点から現金給与総額、退職金、通勤費用等についても同様の方法で算出した。

【用語の定義】

法定福利費
社会保険料等のうち、企業が負担した費用。従業員の負担分は除く。
法定外福利費
企業が任意に行う福祉費用に要した費用。従業員の負担分は除く。
福利厚生費
法定福利費と法定外福利費の合計。
調査対象従業員数
健康保険加入者数。いわゆる正規従業員に加えて、一部のパートタイム労働者等を含む。
カフェテリアプラン
従業員に費用と連動したポイントを付与し(例:1人当たり300ポイント、1ポイント=200円)、その範囲内で福利厚生メニューの中から選択させる制度。
福利厚生代行サービス費
総合的に福利厚生運営を外部委託している場合の委託費用。
以上

第1表現金給与総額と福利厚生費(全産業平均)
第2表福利厚生費の項目別内訳(全産業平均)
第3表法定外福利費の項目別内訳と対前年度増減率(全産業平均)
第4表福利厚生費の推移
(全てPDF形式)

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