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第5回中日韓ビジネスフォーラム共同声明

中日韓三国の経済界が東北アジア地域の経済協力を検討する重要な場として、第5回中日韓ビジネスフォーラムが2006年10月19日に中国吉林省長春市で開催された。中日韓三国の経済界の代表、研究機関の学者及び政府関係者合わせて260名余りが今回の会議に参加した。会議では中日韓の経済協力を強化することを中心として、「中国の東北老工業基地の振興戦略と中日韓の産業協力」、「環境・エネルギー問題についての中日韓の協力」、「北東アジア物流と観光分野の中日韓協力方策」の三つのテーマについてそれぞれ各自の観点を披瀝した。同時に、三国の鉄鋼と自動車の代表が分科会会議を通じて各々の産業の協力と発展について突っ込んだ討論を行った。三方の幅広い交流と真摯な対話を通じて、以下のような共通認識に達した。

  1. 三国経済界はグローバル化と地域化の趨勢が日増しに加速化される今日において、できるだけ早く中日韓FTAを構築すること、また、投資協定の交渉をスタートすることが三国経済界の共通の利益に合致する重要な選択であるとの点で認識が一致した。三国は、中日韓FTAを実現するために、すでに構築されている「ビジネスフォーラム」と「共同研究チーム」のメカニズムを通じて研究、探求と交流をともに行いつつ、三国政府が上述の活動にさらに関心と支持を与えるよう希望する。

  2. 貿易投資の円滑化、ビジネス環境の改善を促進することは、ビジネス界の切実な利益に直接関係する重要な行為である。三国経済界は、三国政府の関係部門が出来る限り早く関連メカニズムを構築し、相応の施策を制定し、措置の着実な実行を加速化すべきであるという点で認識が一致した。

  3. 三国経済界は、繊維、機械、鉄鋼、電子、物流、自動車、石化、都市ガスの分野において構築された三方の協力メカニズムが引き続き強固であり続け、観光、環境、省エネ等の分野に積極的に拡大されるべきであるとの認識で一致した。

  4. 三国経済界は「中日韓ビジネスフォーラム」が過去5年間に北東アジアの経済協力を強化し、相互信頼と理解を増進するために積極的な貢献を行ったことを高く評価し、三国政府とのコミュニケーションを強化するとともに、フォーラムの運営と組織活動を引き続き強化すべきであることで認識が一致した。

  5. 第6回中日韓ビジネスフォーラムは2007年に日本で開催される。

2006年10月19日
中国国際貿易促進委員会
中国国際商会
副会長       張 偉

日韓中ビジネスフォーラム日本委員会
委員長       平井克彦

韓中日ビジネスフォーラム韓国委員会
委員長       許東秀

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