「通信・放送の総合的な法体系について(中間論点整理)」に対する意見

2008年7月14日
(社)日本経済団体連合会
情報通信委員会
通信・放送政策部会
項目意見
1.法体系全般に関する主な論点
(1) 法体系の全体構造の見直し
新サービスの創出を促すため、現行制度を抜本的に見直し、規律対象を情報流通に果たす機能毎に捉えるレイヤー型法体系に移行する方向性は妥当である。
4.コンテンツ規律に関する主な論点
(1) メディアサービス(仮称)の範囲
【検討の必要性】
新たな法体系においては社会的影響力に着目してサービスを規律するとされているが、「社会的影響力」という曖昧な概念を根拠とした規制は妥当ではない。
(1) メディアサービス(仮称)の範囲
【検討の方向・検討すべき事項】
今後、企業、個人等により、新たな放送類似のサービスが提供されると考えられる。それらの新サービスも規制対象になるのではないかという懸念を与えることによって、サービス展開に萎縮効果をもたらすことがあってはならない。したがって、規制範囲となる「放送」を明確に定義するとともに、現行の「放送」以上に規制範囲を拡大することのないよう、今後の十分な議論が不可欠である。
5.プラットフォーム規律に関する主な論点
(1) 既存のプラットフォーム規律の位置付け
放送プラットフォームについては、「昨年いわゆる放送プラットフォーム事業(有料放送管理事業)に係る規制が創設された」ばかりであるため、新法制においてその規制がそのまま移行するという趣旨であると理解する。しかし、放送プラットフォーム規制の是非は別として、移行を機に新たなプラットフォームまで規制されることのないように、十分議論すべきである。
おわりに
(1) 行政組織
検討委員会では行政組織の問題を扱わない旨の表明であると理解する。しかし、経団連が従来から独立規制機関の設置を主張してきたように、検討委員会において独立規制機関の設置も含めて行政組織について議論すべきである。例えば、新たな融合法制が整備されたにもかかわらず、行政組織においては通信と放送で所管部署が分かれているようでは、企業による迅速な融合ビジネス展開にとって支障となる。
(3) 今後の検討の進め方 今後、ワーキンググループにて具体的論点についての検討が進められるということであるが、検討委員会及びワーキンググループの議論を公開し、論点についての更なる検討が進むごとにパブリックコメントを実施すべきである。
以上

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