社会保障制度改革の必要性と
高齢者介護に関するわれわれの考え方

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1996年10月15日
(社)経済団体連合会


  1. 社会保障制度改革の必要性
    1. 21世紀に豊かで活力ある経済社会「魅力ある日本」を実現するためには、キャッチ・アップ型のわが国の諸制度を抜本的に見直していかなければならない。

    2. わが国の社会保障制度の綻びは覆いがたいものとなっており、総合的、抜本的な再構築が不可避となっている。

  2. 高齢者介護のあり方に関する議論の進め方
    1. 現在、提案されている「公的介護保険制度」では、社会保障制度全体の改革との関連や社会保障制度の将来ビジョンが示されていない。

    2. 本格的な介護制度の導入は避けられないが、他の制度との有機的連関を明らかにしながら、社会保障制度全体を改革していく必要がある。

    3. 将来負担のあり方を含め社会保障制度全体の改革像が明らかにされないままに、「公的介護保険制度」が先行導入されることには、俄には賛成しがたい。

  3. 社会保障制度改革の基本的考え方
  4. 社会保障制度改革の基本は、次の4点である。
    1. 財政構造の改革
      (社会保障関係費は一般歳出の3割を占める、官の責任をシビルミニマムに限定等)
    2. 民間活力の最大限の活用
      (社会保障分野の経済的規制の原則自由化、民間による介護サービス供給、民間保険の活用等)
    3. 国民負担率の抑制
      (少なくとも50%以下に抑制、企業の公的負担の軽減等)
    4. 財源方式の再検討と適切・公平な負担
      (社会保険方式・税方式の選択、全世代の公平な負担、制度間の給付調整等)

    経団連としても、早急に総合的な社会保障制度改革の基本的方向ならびに個別制度改革の方向を提案したい。

以  上


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