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第1回経団連環境自主行動計画フォローアップ結果

個別業界のフォローアップ

石炭エネルギーセンター



目標:
2010年度の目標は以下の通り。
  • 石炭採掘過程におけるメタンガス回収量を25%引き上げる(1997年度比)。
  • 電力使用量を66%削減し、使用原単位を18%引き下げる(1990年度比)。
  • 木材使用量を83%削減し、使用原単位を69%引き下げる(1990年度比)。

参考データ
メタンガス排出量(炭素換算値) CO2排出量(エネルギー起源分のみ) 温室効果ガス排出量(炭素換算値)

石炭鉱業における温室効果ガスの排出には、石炭の生産活動に伴って放出されるメタンガスとエネルギー消費に係るCO2がある。メタンガスについて炭素換算した排出量の実績値は1990年度で82万t-C、1997年度で26万t-Cである。排出量の見通しは2005年度で20万t-C、2010年度で18万t-Cであり、2010年度の排出量は1990年度比で77%減である。エネルギー消費に伴うCO2排出量の実績値は1990年度で16.6万t-C、1997年度で5.0万t-Cである。排出量の見通しは2005年度で4.8万t-C、2010年度で4.3万t-Cであり、2010年度は1990年度比で74%減である。メタンガスとエネルギー消費に係るCO2排出量を炭素換算し、合計した温室効果ガス排出量の実績値は1990年度で98.2万t-C、1997年度で30.7万t-Cである。排出量の見通しは2005年度で24.9万t-C 、2010年度で22.7万t-Cであり、2010年度は1990年度比で77%減である。目標達成のための主な取り組みとして、次のものが挙げられている。

メタン:
ガス抜きボーリングによるメタン回収の促進(超長孔ボーリングマシン等の開発、導入)及び回収したメタンの有効利用。
電力:
規模縮小と操業現場の集約、採掘機械等の改良及び技術開発による効率化。
木材:
木材支保を鉄化にする等採掘方法の改善及びコンクリート施工坑道の範囲拡大等を行い、木材使用量を削減。

また、自主行動計画を実施しない場合の温室効果ガス排出量(炭素換算値)は2010年で25.3万t-Cとなり、1990年度比で74%減である。


注.
本業界の主たる製品は石炭である。今回のフォローアップに参加した企業は主要2炭鉱であり、消費されるエネルギーのカバー率は100%である。なお、1990年度末時点では、21の炭鉱が稼働していたが、1997年度末では13に減少している。また、主要炭鉱数は1990年度の6から1997年度には2に減少した。

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