[ 日本経団連 | 1%クラブ | 1%クラブニュース ]

1%クラブ寄付対象団体の紹介

1%クラブニュース (No.63 2003 春)

特定非営利活動法人 地球映像ネットワーク
事務局長 藤井 千津子

2003年の8月21日〜24日、第6回世界自然・野生生物映像祭(ジャパン・ワイルドライフ・フェスティバル)が富山県で開催されます(入場無料)。
前回2001年では、世界40カ国から435作品もの応募があり、運営を担うボランティアは、延べ1,000人に上りました。入場者数は4日間で全国から42,000人を数え、アジア・オセアニア最大の映像祭に成長しました。
当映像祭は、英国のワイルドスクリーン(名誉会長はエジンバラ公、WWF-UKやBBCが中心)や、米国のジャクソンホール映像祭(ナショナルジオグラフィックなどが参加する世界最大の映像祭)と提携し、世界三大ワイルドライフ映像祭の一翼を担っています。
1993年、「次代を担う子どもたちに、美しい地球を託していきたい」と願って開催された「世界自然・野生生物映像祭」は、今年で10年目を迎えます。回を重ねる毎に応募作品も増大し、内外の高い評価を頂いております。日頃見ることができない自然のドラマや、ひたむきな生命をとらえた映像は、国境や文化や言葉を超えて、地球の素晴らしさを伝え、グローバルな地球環境保護への理解を深めています。また映像祭だけにとどまらず、地球の貴重な財産ともいえる自然や野生生物の映像を収集、保存、制作、紹介に努めています。今、映像祭関係者と共に、絶滅のおそれのある動植物やその生態系を映像として残していく、デジタル・アーカイブの制作を進めています。
私たちは2002年、富山県の里地里山にある100年前の屋敷を寄贈していただきました。これを機会にゼロエミッションを目指して皆で改築を進め、地球環境の発信基地としてブロードバンド局を立ち上げる準備を始めています。ビオトープを作り、絶滅の恐れのある動植物の撮影・制作、アジアを中心とした国際交流、スタッフ育成を図ります。そして里地里山や、「世界の月」などをライブで紹介していきます。
私たちは行政や企業、団体の協賛をいただき、全国各地で優秀作品の上映会を開催しています。お陰さまで富山県を初め、千葉県、島根県、熊本県、松下電器、矢崎総業、ソニー、日本経済新聞社、経団連自然保護基金などで好評をえております。
映像祭や上映会のご協賛をはじめ、ゼロエミッションの発信基地として、太陽電池、もみがら暖房、風力発電など自然エネルギー関係のご協賛も求めております。ぜひ皆様のご理解とご支援をお願いいたします。

〒162-0803 東京都新宿区赤城下町11-1
Tel:03-5261-9907 Fax:03-5261-9760
http://www.naturechannel.jp/

特定非営利活動法人
視覚障害者・パソコン・アシスト・ネットワーク(SPAN)
理事長 北神 あきら
理事 南 純子

パソコンの普及によって情報の受発信や検索が簡便となり、多くの人々がその恩恵を受けていますが、視覚障害者はまだその域に達していません。外出が不自由な視覚障害者こそパソコンを利用し、恩恵を受けられるようにしたい。そんな思いから生まれた組織がSPANです。「SPAN」には『両岸を結ぶ』という意味があり、視覚障害者のパソコン利用をサポートする人たちの架け橋を目指しています。設立は1999年、会員は現在160名ほど。会員には視覚障害者も晴眼者もいますが、互いの能力を出し合い協力することが原則です。
障害手帳を持つ視覚障害者は全国に約30万1千人(2001年度厚生労働省調査)、その内メールやインターネットを活用できる人は僅か3%の1万人程度。この人口をもっと広げたい。情報受信だけでなく自らの知識やノウハウを積極的に発信する。社会参加の促進もSPANの活動目的です。
主な活動は、(1)視覚障害者にパソコンを教えるアシスタント養成講座、(2)視覚障害者へのパソコン教室(初・中級)、(3)情報提供など。各地域で視覚障害者にパソコン操作を教えIT利用人口を増やすために、養成講座の開催には力を入れています。講座ではキーボードによるウィンドウズ操作とスクリーンリーダと呼ばれる画面情報を音声で伝えるソフトを習得し、音声によるメールの送受信、音声ブラウザによるホームページ閲覧などを習得します。初歩から始める視覚障害者のパソコン教室は一日4時間の6日間。キーの位置と操作にまず慣れること、音声情報だけではイメージの膨らまないパソコン操作を、立体コピーを使ってイメージを描く工夫など、講師は受講者の反応を見ながら絶えず研鑽を重ねます。SPANの講師は視覚障害者を中心に5〜6名、全員無償のボランティアです。使用するノートパソコンは企業などからの中古寄贈品が殆ど。消耗が激しく、新しいパソコンの寄贈も願いです。2001年、全国的に展開されたIT講習会では行政からの委託を受け、各地でパソコン講座の講師を務めました。そして昨秋、培った経験やノウハウをまとめ、視覚障害者への『パソコン講座テキスト・初級編』を刊行。ITの恵みを多くの視覚障害者が等しく享受できるよう願いをこめたテキストは、助成金を得て印刷・テープ・デイジーで作成、大変好評です。
視覚障害者へIP電話を通じて行う『遠隔パソコン講座』も計画中です。秋にはパソコン操作サポートを実施している各地団体の連携と情報交換を目的に、初のフォーラムを開催します。また、視覚障害者がどのようにパソコンを使っているか、多くの方々に知っていただく啓発活動として、企業内で体験講座を開催できないかと模索中です。皆様のご協力を心から願っています。

〒140-0013 東京都品川区南大井2-7-9アミューズビル4F
Tel:03-5753-5886
http://www.eastech.co.jp/span/

1%クラブのホームページへ