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ワンパーセントひろば

─ 企業の社会貢献活動のご紹介 ─

(No.44 1998 December)

日本生命保険相互会社

● 第4回ニッセイ・バックステージ賞表彰/
  日生劇場舞台フォーラム '98開催

 財団法人ニッセイ文化振興財団では、日生劇場を中心として「優れた舞台芸術を提供すると共にその向上をはかり、わが国の芸術文化の振興に寄与する」ことを目的として活動を行っております。招待児童数が500万人を超えた、こどものためのミュージカル「ニッセイ名作劇場」をはじめ、青少年のための「日生劇場オペラ教室」、夏休みに家庭で楽しんでいただく「日生劇場サマーフェスティヴァル」、本格的な舞台芸術をお届けする「ニッセイ・オペラ・シリーズ」など、国内外の質の高い作品を無料あるいは低廉価な料金で上演しております。
 また一方、舞台芸術を支える舞台技術者の支援・育成にも取り組んでいます。長年にわたり「裏方」として舞台芸術の発展に寄与された方を表彰する「ニッセイ・バック・ステージ賞」を設けるとともに、舞台芸術を学ぶ技術者の育成を目的に「日生劇場舞台フォーラム」を開催しております。
 「ニッセイ・バック・ステージ賞」は、舞台芸術を裏から支え、優れた業績をあげている舞台技術者=広い意味での「裏方」さんたちに光を当て、そのご苦労に報いるために平成7年に創設いたしました。「裏方」さんの表彰は全国でも珍しく、副賞として年金が贈られるユニークな賞としても高い評価をいただいています。 第4回目を迎える本年の贈呈式は11月27日、日生劇場にて行われ、ホール案内の草分けとして戦前、戦後にわたりホール案内業務に従事されている大村いね氏(79才)、華麗な琉球舞踊の琉髪結髪(りゅうはつけっぱつ)に独創的な手法を取り入れ沖縄芸能の発展に貢献された小波則夫氏(68才)、永年にわたり演劇、オペラ、ミュージカル、テレビ他多岐にわたる大道具(背景)制作にご尽力された工藤和夫氏(67才)の3名が受賞されました。
 また平成5年に発足した「日生劇場舞台フォーラム」では、日生劇場のステージと実際に上演された舞台美術・装置・音響・照明・衣装などを使い、第一線の指導者による若手舞台技術者向け教育の場として、大きな反響をいただいております。本年はドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトの生誕100年を記念して日生劇場で上演した教育劇「リンドバークの飛行」、バレエ・オペラ「七つの大罪」に関連して『ブレヒトは綜合芸術か?』というテーマで、ブレヒト戯曲作品における、演劇・音楽・舞台美術を多角的に検証し、参加された多くの方から大変好評をいただきました。

日本生命保険相互会社 広報部社会公共課
TEL: 03-3507-1628 FAX: 03-5510-7387

オムロン株式会社

● 中国の洪水被害に対して支援を実施しました

 オムロンでは、「企業の公器性」という経営理念に基づき、1959年に制定した社憲「われわれの働きでわれわれの生活を向上しよりよい社会をつくりましょう」のもと、科学技術・社会福祉・文化芸術・国際交流の4つの分野を中心に社会貢献活動を行っております。
 また最近のグローバル化に伴い、米国での財団設立による企業市民活動、アジアエマージングマーケットでの工科大学への工場自動化研修セット寄付、中国での国営企業幹部向け工場管理・生産技術研修や各種イベントへの協賛並びに今年5月には中国衛生部様へ血圧計1,000台の寄贈等を実施いたしております。
 先般の中国での洪水災害に際しては、ワンパーセントクラブからのご紹介で、同クラブの寄付対象団体「プロジェクト・ホープ・ジャパン」を通じ、ささやかではありますがお役に立てればと血圧計をお贈りさせて頂きました。この血圧計は、中国紅十字会を経て洪水災害で被災した地域の病院に寄贈されます。
 オムロンは、上海でのソフト開発、中国大連での健康機器や上海での制御機器の生産、北京・上海・広州・武漢・西安・成都等での営業活動など中国各地でお世話になっており、今回の支援が中国災害地での小さなお役立ちになればと考えております。
 洪水災害に見舞われた現地の方々の心労をお察しすると共に一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます。

オムロン株式会社 広報・渉外室 エグゼクティブコミュニケーション部
TEL: 03-3436-7202 FAX: 03-3436-7029

日産自動車株式会社

●各事業所で広がりをみせる「フィランソロピー講習会」

 日産自動車社会文化室では、'94年から社員がボランティアなどの社会参加活動をはじめるきっかけ作りとして、手話講座を始め、企業人のボランティア参加事例を紹介する講演会など、フィランソロピー講習会を開催してきました。本年度も今年11月に開催した本牧事業所の手話講座を皮切りに、来年3月までに13事業所で開催することになっています。
 各事業所が開催を希望した講習会の内容を分野別に見ると、福祉が9件、自然・環境保護が2件、当社のフィランソロピー活動全般や企業人のボランティア活動事例を紹介する講演会が2件となっています。社会福祉の中でも手話講座が6件と多いのは、手話が近年テレビドラマなどで採りあげられ広く浸透していること、また職場内に聴覚障害者の同僚がおり身近でかつ必要性の高いテーマであることが要因と考えられます。
 講習会を開催する事業所数は、開催初年の94年度には2事業所でしたが、年々増加し、本年度は社会文化室から呼びかけた全事業所での開催となりました。そうした中、97年度からは自主的に講座を開設する事業所も現れ始めました。本年度は、いくつかの事業所(富士工場、栃木工場、いわき工場)で、総務課が直接、地元の社会福祉協議会と講座の調整を進めているほか、社員による自主的な手話講座の運営が行われている事業所(テクニカルセンター)もあります。この他、人事課が地元の聴覚障害者協会と協力し、全60時間の手話講座を開設する事業所(横浜)もあります。
 本社では本年度の新たな試みとして、12月4日(金) 本社講堂で、社員および地域の方々の参加のもと、コンサート『ヨーロッパ散歩:音楽と自然』を開催しました。これは、バロック以降、バッハ、モーツアルト等のオーケストラ演奏と、それら名曲の合間に、その時代背景のおしゃべりを楽しみ、ヨーロッパ文明に影響した森と信仰の歴史を旅するものです。
 各事業所周辺にはその地域に根ざした社会貢献やボランティアのニーズがあり、それらにきめ細かく対応していくことで、企業に対する信頼も高まるものと考えます。本社では不足しがちな地域密着型の対応は、各事業所こそ可能な領域です。そのためにも社会文化室では今後とも、各事業所への支援協力を行っていきたいと考えています。

日産自動車株式会社 社会文化室
TEL: 03-5565-2132 FAX: 03-3546-2669


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