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ワンパーセントひろば

─ 企業の社会貢献活動のご紹介 ─

(No.46 1999 April)

株式会社ダイエー

● 高齢者の外出を支援!
  電動歩行車によるお買い物体験の実施

 '99年1月22日〜31日の10日間、ダイエー新浦安店で、タウンモビリティ * 活動の一環として、「立ったままで動く電動歩行車によるお買い物体験」を実施しました。電動歩行車は、立ったまま乗れる安全な免許不要な電動式移動機器として、'98年に日野技研株式会社が世界に先駆け開発したものです。
 当社は'97年に民間初のタウンモビリティ実験を行い、現在8店舗で電動スクーターの貸出しを行っていますが、一部の利用者から「座って買い物ができる電動スクーターも便利だが、目線が低く視野が狭くなり高いところの商品がとりにくい」という声がありました。電動歩行車は立ったまま移動できるため、一般客に合わせて並べられた棚にも楽に手が届き、視野が広いのが特徴です。今回、お客様のアンケートをもとに、より利用しやすい電動歩行車の改良や導入に向けて検討を行っていきたいと思います。
 ダイエーでは、高齢者が閉じこもることなく、自由に楽しく街中に出られるよう、タウンモビリティ活動に積極的に取組んでいます。現在、移動福祉機器の貸出しは店内のみに留まっていますが、将来的には、行政、NPO、企業、市民が一体となって、街中を自由に利用できるタウンモビリティの導入をはかり、高齢社会の活性化に貢献したいと考えます。

タウンモビリティとは、高齢者や障害者などに電動スクーターなどを貸し出し、商店街や街なかを自由に楽しんでもらおうという官民協調型の外出支援プログラム。現在英国では、270個所で活動が展開され、日本では建設省を中心に導入が研究されています。このたび、研究成果を出版しました。関心のある方はご連絡ください。

総務企画室CS企画部 地球環境・社会貢献課
TEL:03-3433-9706 FAX:03-3433-9006

田辺製薬株式会社

● 「MSCボランティアサロン」

 田辺製薬では、社会貢献活動のひとつとして、一人ひとりの知識、技術を社会に活かすきっかけづくりの場である「MSCボランティアサロン」を支援しています。このサロンは、ボランティア活動を通じて、社会の一員であるMaker,Seller,Consumerが交流する集いの場であり、MSCはこの頭文字を取ったものです。
 ボランティアという言葉さえ殆ど馴染みのなかった1968年に「MSCボランティアサロン」の活動は始まりました。当初、銀座ガスホールで行われた講演を中心とした「定例会」は、ボランティアの入門的な役割を果たしてきました。このボランティアサロンから輪が広がり、重症心身障害児施設「秋津療育園」でのおむつたたみ、養護施設「カリタス小百合の寮」で子どもたちとの交流が行われ、ボランティアに関心のある人たちの一歩踏み出した活動が生まれました。また、使用済み切手などの収集活動を会員の方々を中心に取り組んできました。
 現在では、ボランティア活動が普及し、各人が希望する活動の門戸が広がり、会員の活動もステップアップしています。そのため、参加者のさまざまなニーズに応じていくため、これまでのプログラムを常時見直してきました。平成9年度からは、ボランティアに取り組む人たちの心の支えになるような、また参加された方々が相互に交流できるプログラムを志向し、銀座十字屋ホールに場所を移し、「ボランティア・サロン」としてリニューアルしました。年6回、各種ボランティア団体の活動事例、生活に役立つ講話、音楽などをテーマに開催し、講師と参加者との相互交流を目指しています。約600名の会員を中心に実施していますが、誰でも、いつでも、気軽に参加できます。今年で31年目のサロンを、心の交流の場づくりなど、更に充実させていきたいと思います。

広報社会関係部東京広報課 高梨 とし枝
TEL:03-3230-6757 FAX:03-3230-6888

ソニー株式会社

● 「水電池づくり」に歓声〜
  「親子実験教室」を開催

 ソニーでは創業時からの理念のひとつとして「国民科学知識の実際的啓蒙活動」を掲げており、次世代を担う青少年に対し科学や技術の分野の創造力を育てる活動に取り組んできました。全国の事業所、ソニー・グループ各社においても地域活動の一環として「ラジオ組み立て講座」や科学技術に関する「市民講座」をはじめとする、さまざまな活動を継続して行ってきたほか、1997年からは小・中学生を対象にした科学実験室「デジタル・ドリーム・キッズ実験室」を全国で開催しています。
 その中で昨年7月、ソニー千厩(岩手県)では創立30周年記念行事の一環として、子どもたちに科学に対する興味や関心を高めてもらおうと、親子ふれあい実験教室「わくわくおもしろサイエンス」を開催しました。このイベントはソニー千厩が主催し、理科教育の振興を中心に事業を行っているソニー教育振興財団が協賛して企画・運営を行ったものです。
 地域の小・中学生に、工作と実験を通して科学の不思議さを感じてもらおうというこの教室のテーマは、「ものづくり」。最近、各方面から小・中学校の総合的学習の時間や生活科・理科教育において特に「ものづくり」の重要性が指摘される中、ここでは子どもたち自らの手で工作を完成させることが課題です。当日は小学生など約70人が参加し、フィルムのプラスティックケースの中にそれぞれ銅と亜鉛の電極を取り付け、水を入れると電池になる「水電池づくり」や、4つの磁石を取り付けた円盤がリードスイッチでオン・オフする電磁石により回転する「タイミング・モーターづくり」などを行い、歓声をあげていました。今後もこのような教室をさまざまな機会を通じて展開していくことで、子どもたちの科学への興味と才能を育む貢献を行っていきたいと考えています。

日本アイ・ビー・エム株式会社

● 「グローバル電子博物館」プロジェクト

 日本アイ・ビー・エムでは、社会貢献活動の重点分野の一つとして科学技術と教育の振興を掲げ、公共性のある先進的な共同研究、IBMパートナーシップ・プログラムを推進しています。研究テーマは、社会的要請を満たすために必要な研究課題であり、高度な技術および知識を必要とし、将来の公共性の高い問題解決に寄与する分野を対象としています。
 「グローバル電子博物館」(Global Digital Museum, 以下GDM)は、国立民族学博物館、大英博物館、コーネル大学、日本アイ・ビー・エムとの共同研究によって提唱している世界で初めての教育を目的としたインターネット上の仮想博物館です。これは、博物館、教育、そしてコンピュータの各分野の専門家が分野と国を越えて共同で推進しているものです。
 GDMの特長は、世界共通項目による検索機能と協調的な学習環境です。世界各地の博物館のコレクション情報をテーマや地域・文化などに基づいて、あたかもひとつの博物館のような感覚で検索し、いろいろな博物館の情報を種類や質の違いなどで比較・分類しやすくします。また、利用者自身でいろいろな博物館の情報を組み合わせて新たなコレクションを作成して、対話的に質問や意見などを加えて先生や博物館の専門家に質問したり、他の利用者と情報を交換することができます。
 博物館の大きな役割の一つはその国や地域の文化を表現、発信するものであり、お互いの文化を知ることは、誤解やいさかいを無くすことにもつながります。GDMは利用者が自宅や学校にいながら、それを可能にします。
 現在の試作版には、マルチメディア情報の著作権の保護や異言語翻訳などの課題がありますが、今後、できるだけ早く多くの皆さんに利用してもらえるようにしたいと考えており、多くの博物館や教育関係者に参加してもらい、全地球的、国際的なものにするのが夢です。当プロジェクトに関する情報は、下記にお問い合わせください。

社会貢献 中島 和枝
TEL:03-5563-4316 FAX:03-5563-4878


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