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ワンパーセントひろば

─ 企業の社会貢献活動のご紹介 ─

(No.51 2000 February)

株式会社 関電工

● 知的障害者の手作りケーキ販売に協力

 当社では社会貢献活動の一環として、一昨年より定期的に知的障害者施設「のぞみ園」の手作り菓子の販売会を行なっています。「のぞみ園」は世田谷区にある福祉作業所で、現在、中程度の知的障害をもつ青年たち10名が指導員と共に働き、クッキーやパウンドケーキなどを作り、販売しています。製菓、販売によって社会に参加し、生きる喜びや達成感・充実感を育み、自信を持って日々前進を続けています。売り上げ金は、共に働く青年たちに分配されています。
 主な販売先は、郵政省をはじめ東京電力の支店、当社など幅広く、青年たちにとって、自ら販売先に出向くことで社会との接点を持てる大切な場所となっています。
 本社での販売は同施設からの申し入れに応えて、昼休みに食堂を提供して協力しています。ケーキを作った施設の若者2〜3人が、「僕らの作ったケーキです」と、呼び込みを行ない、ボランティア活動に賛同している社員も数名お手伝いをして、集まった社員一人ひとりにパンフレットを手渡し、一生懸命、協力を呼びかけました。準備したパウンドケーキやクッキー、ムースなどは、昼食を終えた人が財布片手に集まり、わずか1時間余りで完売となりました。また、労働組合も定期大会の会場での販売に協力、売り上げに貢献しています。厳しい企業環境の中ではありますが、今後も社会貢献活動の一環としてこのような活動に積極的に協力していきたいと考えています。

総務部 広報チーム 野澤 直美
TEL:03-4431-3392 FAX:03-4431-3946

アイシン精機株式会社

● 介助ボランティアとして鳥取県へ
昨年、鳥取県で開催された「全国障害者市民フォーラム」に参加する方の介助ボランティアを体験した西野理子さんのレポートを、社内報「びー・うぃず」から抜粋してご紹介します。(1%クラブ事務局)

 『私たち、車いす9台と介助者6人は、新幹線で岡山まで行き、JR特急に乗り換えてフォーラムの開催地である米子へ移動しました。私は、初めての体験で、車いすをホームと列車のあいだに落とさないようにと、あれこれ考えていましたが、車いすの当の本人は「大丈夫、落ちてもどっかに引っかかるから」と、慣れたもの。最初、大変なのは乗り降りだと思っていましたが、実際は乗ってからの方が大変でした。急いで停車時間内に新幹線に乗り込み、座席に座ってもらい、狭い通路で荷物を下ろし、車いすをたたみ、座席についてほっと一息ついた時には、発車してからすでに15分が経過していました。さらに、ローカル線の列車では、通路が狭くて電動車いすが通れず、ほとんどの人はデッキで3時間を過ごすことになってしまいました。
 新幹線の中には車いすのまま座れるスペースがあるなど、色々な箇所で配慮があると感じました。しかし、実際に一緒に移動してみると、業務用の地下通路やエレベーターでホームやホテルへ移動しなければならないなど、まだまば厳しい現状を痛感しました。今まであまり気に留めなかったスロープや障害者用トイレを自然に探したり、段差を見つけると「あ!また、ここにも段差がある。不便だな」と、思うようになりました。
 フォーラムを通じ、障害者自身が自立していこうという意欲がひしひしと伝わってきました。人にやさしい製品や社会づくりが出来るのは、その人の立場に立って考える意識や自立して生活しようという、みんなの意欲があるからだと思います。この意識が沢山集まれば、みんなが暮らしやすい社会になると思います。皆さんも明日から段差を探してみて下さい。きっとたくさんあるはずです。そして考えてみて下さい。自分が車いすで移動する時のことを。』

さわやかふれあいセンター
TEL:0556-24-8033 FAX:0556-24-8034


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