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日本経済団体連合会総会における今井会長退任挨拶

2002年5月28日(火)
於 経団連会館


退任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

1990年代の後半、世界経済のグローバル化のなかで、日本経済は、不良債権・過剰債務問題に加え、少子高齢化、製造業の海外生産シフトの加速化といった構造問題を抱え、従来型の財政政策や金融政策では、自律的な景気回復を実現できないような状況に立ち至りました。

こうしたなか、私は、1998年に経団連の会長に就任致しましたが、政府に頼るのではなく、「自立、自助、自己責任」の精神のもとで、個人や企業が、自由に活力を発揮できるような、経済社会の実現こそが重要であると考え、その環境整備に全力をあげて取り組んで参りました。

そして、皆様の多大なご支援を賜りながら、産業競争力の強化のための諸制度、企業の円滑な事業再編のための法制・税制、社会的規制にまで踏み込んだ規制改革など、一連の改革を実現することができました。また、対外面では、民間経済外交を進め、アジアをはじめとする諸外国の貿易、投資環境の整備を働きかけて参りました。

この場を借りまして、過去4年間、私を支えていただきました、副会長、理事、評議員の方々や会員の皆様に対し、心より感謝申し上げたいと存じます。

日本経済の再生に向けた環境整備は、徐々に進んでまいりましたが、まだまだ多くの課題が残されており、今後とも大変厳しい状況が続くものと予想されます。構造改革を前進させ、わが国が持つ高い潜在力を一日も早く開花させていくことが強く求められており、新団体の活動に対する期待は、今後ますます高まるものと思われます。

奥田新会長のリーダーシップのもと、新執行部の皆様方の今後のご活躍と、会員の皆様のますますのご発展をお祈り申し上げまして、私のお礼の挨拶とさせていただきます。

大変ありがとうございました。

以 上

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