支持率は下がったが、まだ50%前後ある。相当高い支持率であり、小泉改革は強く支持されている。施政方針演説通り、構造改革を着実に進めていただきたい。
なかなか底入れ感が出てこないのは、大変困ったことだ。金融機関の不良債権処理が明確な形で進んでいないことが最大の原因である。金融機関の体力が不良債権処理の足かせとならないよう、公的資金の注入なども視野に入れながら、早く処理を進めるべきである。
また、相場操縦を目的とする不正なカラ売りが行われないよう、厳重に取り締まっていただきたい。
市場に任せるしかない。現在、政府は介入していないし、その意思もない。また、中国、香港、マレーシア以外のアジア諸国はドルにペグしていないので、仮に140円程度まで円安が進んでも、迷惑をかけることはないと思う。いずれにせよ、急激な変動は好ましくない。
日本の税制は景気対策などが原因でツギハギだらけになっている。簡素、中立、公正の観点から抜本的な見直しが必要である。また、国際競争力を維持・強化するために、グローバル・スタンダードにそった税制をさらに目指すべきだ。さらには、税収減にならず景気刺激に効果のある税制が必要だ。住宅の贈与税も一案である。近く経団連の要望を取りまとめる。
在庫調整が進んで、来年度下期以降は回復するというのが、大方の見方である。そうなると、日本、アジアからの輸入が増え、米国は世界経済を牽引するだろうが、経常赤字が増大する懸念がある。今すぐの現象というわけではないが、わが国としても、輸出に依存しない経済を築くことが大事である。