東海経済は、依然として厳しい状況にある。雇用情勢は厳しく、設備投資も低迷しているが、生産や個人消費は一部持ち直している。東海地方には、自動車や工作機械など幅広く厚い産業集積があり、産業競争力をさらに向上させる余地は大きい。また、航空宇宙など、次世代を担う産業の成長を加速させることも重要である。さらには、歴史遺産などにも恵まれており、観光振興にも大いに期待できる。
諸外国との経済交流なくして日本の将来はなく、空港の整備は重要だ。中部国際空港の整備については、国際航空ネットワークをどう構築していくのかといった基本戦略の中で考える必要がある。2本目の滑走路は、本格的な24時間運用が可能な国際拠点空港となるための有力な手段となろう。
アジアとの経済連携が深まる中、上海、釜山といった近隣諸国の主要港との競争に生き残っていける戦略港湾の整備が不可欠である。名古屋港、四日市港も、自らの強みを積極的にアピールしていけばよい。