Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2012年6月14日 No.3089  米倉会長記者会見 -TPP交渉や大飯原発再稼働など

経団連の米倉弘昌会長は11日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

冒頭、米倉会長は、同日、経団連として緊急提言「TPPを梃子とする経済連携の促進に向けて」を取りまとめたことを紹介。TPP交渉の現状等を踏まえると、日本がTPPのルールづくりに実質的に関与していくためには、遅くとも年内には交渉に参加しなければならないと指摘した。また、そのためには、G20サミットの好機を逸することなく、速やかに日本として交渉参加の意思表明をすべきであると強調した。

大飯原発の再稼働について問われた米倉会長は、野田総理が大飯原発の再稼働に関し、自ら国民に理解を求めたことを高く評価した。また、東日本大震災レベルの地震、津波が起きても原発事故を防止できる対策と体制が整っているとの政府の見解に言及。総理の発言は、原子力安全委員会などの専門家の知見を踏まえ、大飯原発の安全性が確認されたことを受けたものであろうとの見方を示した。

欧州債務危機について米倉会長は、ユーロ圏各国がスペインの民間銀行を支援するために、最大1千億ユーロの資金を融資することを表明したことに触れ、ユーロ圏の結束を感じさせるものであり、市場の不安も和らいだと述べた。一方で、欧州債務危機が完全に解決したわけではなく、欧州情勢を今後も注視していく必要があると指摘した。

【社会広報本部】