Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年2月21日 No.3120  経団連ミッションがミャンマー、カンボジア訪問 -インフラ、ビジネス環境整備、人材育成での協力で意見交換

経団連(米倉弘昌会長)は4日から9日にかけて、米倉会長を団長とする約140名のミッションを組み、メコン新興国であるミャンマー、カンボジアを訪問した。成長著しいこれらメコン両国への会長ミッションの訪問は初めてとなる。両国では、2015年のASEAN経済統合を念頭に、インフラ整備、ビジネス環境整備、人材育成の三つの分野での協力の推進について集中的に意見交換を行った。
訪問各国における意見交換のポイントは次のとおり。

ミャンマー

テイン・セイン大統領を訪問する一行(ミャンマー)

ミャンマーでは、首都ネーピードーにおいて、テイン・セイン大統領、トゥラ・シュエ・マン下院議長、テー・ウー連邦連帯開発党第三副議長のほか、国家計画・経済開発省、商業省、運輸省等の主要閣僚と懇談した。

ミャンマー側からは、同国の経済発展における日本の官民の協力、特に民間経済界に対する高い期待が述べられた。日本側からは、インフラ整備について、500億円の新規円借款をティラワ経済特別区開発等に効果的に活用することを提案し、ビジネス環境整備では、日本ミャンマー共同イニシアティブの早期立ち上げ、投資協定の早期締結等を提案した。また、ミャンマーが経済成長の根幹と考える人材育成について、即戦力である産業人材の育成支援プログラムを具体化することを約し、高く評価された。

これら一連の政府・立法府関係者との懇談の成果を踏まえ、ヤンゴンでは、ミャンマー商工会議所連盟との会合を開催し、2013年度の日本ミャンマー経済委員会の合同会議の開催、人材育成プログラムでの協力、日本ミャンマー共同イニシアティブ早期立ち上げでの協力を内容とする覚書を締結した。

カンボジア

フン・セン首相と一行(カンボジア)

カンボジアでは、フン・セン首相、チャム・プラシット上級大臣兼商業大臣、トラム・イウ・テック公共事業・運輸大臣、ソック・チェンダ首相補佐特命大臣・開発評議会事務局長との意見交換を行った。

日本側からは、カンボジアにおけるエネルギー分野での協力、インフラ整備についての支援を引き続き行っていく旨を伝えるとともに、日本からカンボジアへの直接投資の急増を受け、さらにビジネス環境整備に努めるよう求めた。フン・セン首相からは、カンボジア国内では、道路、空港、港湾、鉄道、電力、農業等のインフラ整備が必要であり、民間企業の積極的な参加に期待している旨が伝えられるとともに、投資認可における内外無差別、100%外資出資等、独自の外資誘致政策ついての紹介があった。

【国際協力本部】