Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年1月9日 No.3161  新卒採用に関するアンケート調査結果公表 -「コミュニケーション能力」が1位/選考時重視の要素で10年連続

経団連は9日、「新卒採用(2013年4月入社対象)に関するアンケート調査」の集計結果を公表した。同調査は、大卒新卒者等の採用選考活動を総括することを目的として、昨年11月に会員企業を対象に実施、583社から回答を得た(回答率44.8%)。アンケート結果の概要は次のとおり。

■ 採用実績・評価

13年4月入社の採用選考活動を実施した企業の割合は95.7%となり、2年ぶりに増加した。

また、就職採用市場に関する評価について、65.1%の企業が「前年入社の採用選考活動と変わらなかった」と回答した。今回の調査の特徴として、「買い手市場(企業側が有利)であった」とする回答が、前回調査に比べて大幅に減少して5.0%となる一方、「売り手市場(学生側が有利)であった」とする回答が15.7ポイント増加し、28.0%となった。

■ 選考時に重視する要素

企業が採用選考にあたって重視した要素を25項目から五つ回答する設問では、「コミュニケーション能力」が10年連続で第1位となった。以下、「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」「誠実性」の順に続き、上位5項目の順位に変動はなかった。

近年、「コミュニケーション能力」と「主体性」の比重が高まっており、企業が採用選考にあたって、これらの要素をより重視していることがうかがえる。

■ インターンシップの実施状況と課題

インターンシップを「すでに実施している」企業の割合は58.5%となり、12年度の学生の受け入れ人数についても、28.7%が前年度と比べて「増加した」と回答した。「今後、受け入れ人数を増やしていく」と回答した企業も27.3%となった。

また、学生の受け入れ人数を増やしていくうえでの課題について、「受け入れ職場に在籍する従業員のインターンシップへの理解を深めること」と回答した企業が57.8%に上っており、各企業における、今後の取り組みの方向性が浮き彫りになった。

■ 採用基準の明確化

求める人物像などの採用基準の明確化については、「必要と考えている」企業の割合が93.1%に上った。このうち60.6%が「明確化に努めている」と回答するなど企業の関心が高まっている。

また、採用情報の明示についても、「必要と考えており、明示に努めている」と回答した企業が76.2%に上った。

【労働政策本部】