Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年6月19日 No.3181  2013年「夏季・冬季賞与・一時金調査結果」を発表

経団連は6日、2013年「夏季・冬季賞与・一時金調査結果」を発表した。主な調査結果のポイントは、(1)全産業平均で非管理職・管理職、夏季・冬季ともに前年を上回った(2)配分割合は非管理職・管理職とも「考課査定分」が増加傾向にある(3)考課査定の幅は10%未満が大きく減少し50%以上の増加が目立つ――などとなっている。調査結果の概要は次のとおり。

1.賞与・一時金の水準(全産業)

非管理職・管理職別にみると、非管理職は夏季71万244円(対前年増減率プラス0.7%)、冬季72万2683円(同プラス2.4%)、管理職は夏季137万619円(同プラス0.5%)、冬季135万7754円(同プラス3.2%)となった。12年は、東日本大震災やタイの洪水被害などによる業績悪化を受けて、対前年比で非管理職・管理職、夏季・冬季ともマイナスであったが、13年は東日本大震災による復興需要や景気回復の影響からいずれもプラスに転じた。

2.産業別の状況(非管理職)

製造業では、夏季72万2932円(対前年増減率マイナス0.04%)、冬季74万223円(同プラス1.1%)、非製造業では、夏季69万3949円(同プラス1.8%)、冬季70万545円(同プラス4.0%)となった。業種別では、多くの業種で夏季・冬季両方の対前年増減率がプラスになっており、なかには2桁を超える伸び率を示す業種もあった。

3.配分割合

従業員一人当たりの配分割合は、「定率分」が非管理職で40.9%、管理職で23.8%、「考課査定分」は非管理職で35.6%、管理職で50.6%、「定額分」は非管理職で21.9%、管理職で22.4%となっている。非管理職・管理職とも、1990年代前半から「定率分」が減少する一方、「考課査定分」が増加しており、13年もこの傾向は同じであった。

4.考課査定の幅

標準者を0とした考課査定幅の分布状況は、管理職・非管理職とも「最高と最低の幅が同じ場合」では「10%以上20%未満」が、「最高と最低の幅が異なる場合」では「50%以上」が、それぞれ最も多い区分となっている。
また、5年前の08年調査と比較すると、「10%未満」はほぼすべての区分で減少した一方、「50%以上」はすべての区分で増加した。

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この調査は、賞与・一時金の支給実態を把握し、今後の賃金対策の参考にするために1953年から毎年実施している。今回は、経団連の企業会員および東京経営者協会会員企業1911社を対象に調査を行い、326社(製造業55.2%、非製造業44.8%、従業員500人以上規模75.8%)から回答を得た。

【労働政策本部】