Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年11月5日 No.3245  第25回経団連・全経連首脳懇談会および日韓国交正常化50周年記念シンポジウム開催 -未来志向の日韓関係の構築に向けて

あいさつする許昌秀全経連会長

あいさつする榊原会長

経団連(榊原定征会長)は10月26日、東京・大手町の経団連会館で韓国のカウンターパートである全国経済人連合会(全経連)首脳との懇談会を開催した。経団連からは榊原会長はじめ22名、全経連からは許昌秀会長はじめ16名が参加した。

また、同日午後には経団連、全経連、日韓経済協会、韓日経済協会の共催による日韓国交正常化50周年記念シンポジウムを開催し、経済界を中心に約200名が参加した。

■ 日韓連携のカギとなるイノベーションとグローバリゼーション

全経連首脳との懇談会では、日韓国交正常化50周年に際して、日韓がともに抱える中長期的課題と、その解決に向けた協力のあり方等について議論した。

冒頭のセッションでは、最近の経済情勢について日韓双方から報告するとともに、日韓両国が持続的成長を実現するため、両国政府が事業環境の整備に向けて継続的に取り組むよう、協力して働きかけていくこととした。

続くセッションでは、両国の持続的経済成長のカギとなる「イノベーション」と「グローバリゼーション」をテーマに、意見交換を行った。

イノベーションをめぐっては、情報通信、健康・医療等、今後成長が期待される分野での日韓協力の可能性等について意見交換を行った。グローバリゼーションに関しては、日中韓FTA、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の早期締結に向け、緊密に連携すること等について合意した。

さらに、11月初旬に予定されている日中韓首脳会談を機に、日韓の政府間交流がさまざまなかたちで進み、政治・外交面で安定的な礎が築かれるよう、両国経済界も最大限協力することを確認した。

懇談会の最後に、当日の議論を踏まえて、共同声明を取りまとめた。

■ 未来志向で経済交流と相互理解の促進を

シンポジウムでは、冒頭に来賓の木原誠二外務副大臣と額賀福志郎日韓議員連盟会長が祝辞を述べた。木原副大臣からは、50年にわたる日韓交流と協力の歩みを礎に、日韓両国は新たな未来をともに開き、アジアと世界の平和と発展に貢献することが重要であり、政府としてもあらゆる機会を通じて協力関係を深めていく旨が述べられた。額賀日韓議員連盟会長は、日中韓首脳会談および日韓首脳会談の開催に向けて最大限の努力を行うとともに、従来のような率直な議論が行われることが重要であると指摘した。

また、基調講演を行った柳興洙駐日大韓民国特命全権大使は、これまでの日韓両国の相互協力、人的交流および経済交流の拡大を振り返るとともに、今後も互いに重要な隣国同士として、対話を通じた相互理解を深めていく重要性を強調した。

パネルディスカッションでは、経済界、政治・外交分野、教育分野など、日韓のさまざまな分野の有識者によって、今後50年を見据えた未来志向による日韓両国のさらなる発展に向けた議論が行われた。さらに、フロアからも各地の経済団体による日韓交流の取り組みや、日韓経済協会による学生交流の取り組みについての発言があり、多様な経験に基づいて日韓両国関係の発展に向けた視点が紹介された。

シンポジウムでも、主催4団体の共同アピールを取りまとめた。

日韓の有識者によるパネルディスカッション

共同声明および共同アピールの詳細は経団連ウェブサイトに掲載

【国際協力本部】