Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年1月1日 No.3344  ラトビアのクチンスキス首相一行との懇談会を開催

クチンスキス首相(中央)と
佐藤委員長(右)、越智委員長(左)

経団連のヨーロッパ地域委員会(佐藤義雄委員長、越智仁委員長)は12月7日、東京・大手町の経団連会館でラトビアのマーリス・クチンスキス首相一行との懇談会を開催した。クチンスキス首相のあいさつに続き、アルティス・グリーンベルグス首相経済顧問、カスパルス・オゾリニュシュ交通省次官から、ラトビアのビジネス環境について説明を受けるとともに、同行したIT・物流などラトビア企業との協力の可能性について聞いた。クチンスキス首相らの発言の概要は次のとおり。

■ クチンスキス首相

IT、物流分野をはじめ緊密な経済関係の構築に向け、両国企業が協力できる可能性は大きい。世界のイノベーションを主導する日本が掲げるSociety 5.0にも共感する。ラトビアはEU加盟国のなかでも高水準の経済成長を実現しており、2017年のGDP成長率は5%となる見込みである。過去数年間、税制・財政改革、医療や教育制度の改革を推進し、優れたビジネス環境が評価されており、OECDの「経済政策改革2017」では、直近2年間で構造改革が最も進んだ国と位置づけられている。

日本とラトビアの貿易・投資関係は順調に発展しており、わが国とのビジネスに携わる日本企業に感謝する。日EU EPAの早期実現にも大いに期待している。

■ グリーンベルグス首相経済顧問

ラトビアは経済変革のカギとなるデジタルエコシステムの構築に取り組み、5Gのインターネット環境整備やIT教育を戦略的に推進している。地域のハブとなるイノベーションのプラットフォームを提供すべく、多国籍企業、地方の主要企業、起業家、大学との間の連携を推進し、税制等の支援・優遇措置を提供している。

EUのデータ保護規律に則って公的データを公開し、活用を促進しているほか、伝統的な林業にもIT技術を活用、また、ICT端末機能を有するコネクテッドカーの試験環境も提供している。

■ オゾリニュシュ交通省次官

EU域外と接するラトビアは、欧州とロシア、アジアを結ぶ要衝にある。港湾、鉄道、航空インフラが発達し、他のバルト諸国と比較しても最大規模の輸送量を誇る。鉄道貨物システムではロシア基準にも対応し、欧州とロシアの連結点である。また、ロシア、中国を経由した鉄道網の開発を進めており、海上輸送と比較して大幅に短い日数で、欧州とアジアの間の貨物輸送を可能としている。中国を経由し日本とも効率的に結ばれる。港湾、物流分野において、日本企業による投資の成功事例もある。

【国際経済本部】